アモルストーリー

にゃんたろ

第1話 高校生活

「くろる〜いい加減、起きなさい、遅刻するよ!」

母親の声で目を覚ます。


俺は高校3年生。

勉強はそこそこ、頭の回転は早いが勉強嫌い。(自分で言うな)

高校入学当初はサッカー部に入部。

(「当初は」でお気付きの皆さんはさすが)

今では、すっかり帰宅部に。

中学校時代も、サッカーも知らない顧問に嫌気がさし帰宅部に。

でもそれは自分自身に根性がない言い訳だった。


ある日、高校の講演会に元サッカー日本代表にも選ばれた、あの菅原が来たのだ。

質疑応答の際に俺は聞いた。

「プロになって日本代表にも選出されるには、厳しい練習ばかりだと思いますが、私もサッカー部で練習がつらいのですが、練習を熟す為のアドバイスはありませんか?」


菅原選手にこう言われた。

「練習がつらい?君はもしかしたらサッカーが好きじゃないのかもね。私は練習する事が楽しくて仕方がなかったよ」


ダイレクトに響いた。

確かに中学の時も、言い訳ばかりで途中で投げ出した。

菅原選手の言葉以降、すっかり帰宅部になってしまったというわけだ。


俺は勉学も得意ではないし、何の進路も決めないまま気付けば高校3年生に。

一時は、学校の先生になりたい、トリマーになりたい、友達があそこの大学、専門に行くから俺も行こうかな程度の上っ面なだけの進路を夢見た時もあった。


「ほら、朝ご飯食べて、ちゃっちゃと行かないと、遅刻するよ!今日は学校まで送ってけないからね!」


「はい、はい、じゃあいってきますよ」


今日も何気ない高校生活の1日が始まった。

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