(二)-12

 少しキーの高い声で笑顔を向ける翔太が、一枚一枚シャツやズボンを脱いでいく姿を想像した。拓弥ほどではないが筋肉質な体付き。そして拓弥の方へ向けていきり立たせている股間を両手で隠そうとするが隠しきれずに恥ずかしがる翔太。

 そんな妄想が拓弥の頭の中で入れ替わり立ち替わり再生された。そして拓弥は自らの手で絶頂を迎えた。

 白い液体が、拓弥の先端の口から飛び出し、大便器の便座へかかった。粘性のある白い液体は、便座の縁をつたい、床へゆったりとしたたり落ちた。

 拓弥は今までこんなことしたことがなかった。セックスなら実奈美だけでなく女性相手に幾度もしてきた。しかし、彼女たちの時とはまた違う快感があった。満たされる感覚があった。


(続く)

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