第1話

此処は緑山総合学園射撃訓練室。

人型の的に射撃する青年。的の両足に2発の銃弾を見事に命中させた。


「これでやめるか」


拳銃のサイトを覗き、トリガーを引き射撃をした。放たれた弾丸は的の首を破壊し、壁にぶつかり止まる。

見事なエイムの彼は青木悠木。黒髪ショートヘアの総合科1年生。身長は170cm。

制服のブレザーは所々穴が開いている。腕には包帯を巻き、顔には絆創膏を貼っている。

悠木は拳銃をホルスターにしまうと訓練室を後にした。

そして向かうのは隣の安全対策委員会室。悠木の役職は副委員長で、あだ名は執事。


「先輩起きてください」


悠木の先輩で委員長の横寺雛乃。総合科カスタードクリーム色の髪の毛を腰あたりまで伸ばしている。現在二年生で、身長は145cmで子柄な女の子。ブレザーを着崩している。

そしてあだ名は姫。何故このあだ名になったかというと、雛乃は銃の扱いは上手だけど、おっとりとした性格なので、悠木がお世話をしている内に自然とそう呼ぶ人が増えた。


「う~ん何?悠木君」


まだ眠たそうな声で返す雛乃は、寝ていたソファーに座り直す。 


「何じゃないですよ。パトロールの時間ですから、身支度を整えて下さい」

「う〜ん」


雛乃はソファーに立て掛けていたボルト式散弾銃を膝の上に乗せて、ショットシェルを装填し始めた。


「ゴム弾ですよね?」

「勿論だよ、必要以上に傷つけるのは良くないからね」


生徒の所持する銃は、高校生の為に造られた扱い易い銃。銃弾は安全対策委員会の生徒を除いて非殺傷弾を使用している。雛乃は非殺傷弾使う。


「準備万端」


散弾銃に付けているシングルポイントスリングを肩にタスキ掛けする。プラスで拳銃とナイフをホルスターに収めた。


「それじゃあ行きますか」

「うん、レッツゴー」


右腕を上げる雛乃。2人は外へ向う。


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緑山総合学園安全対策委員会 @aiharenn

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