世界の余白

世界が疑心暗鬼になっていて

その余白はどんどん無くなっていく

人々は今まで間違いのひとつも

したことがなかったような顔をして

薄っぺらな正義を振りかざす


大切なことはすぐに忘れてしまうのに

カサブタを無理やり剥がし

傷を抉る手は緩めない

我が身に起こるとは

考えもしないのはどうして?



臆病者のわたしは

どんどん怖くなる

震えてうずくまり

言葉を失いかけているわたしも

また

世界の余白を無くしている

原因のひとつという

やりきれなさ

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