魔女に拾われた子

うなぎ

捨て子魔女に拾われる

 赤子の頃からぼんやりと意識があった。そのせいか気付きたくないことにも気づいた。

(ああ、俺捨てられたんだ)


 両親はごめんと言いながら街の外れに俺を置いていった。そんなん言うなら捨てるなよって思うかが向こうにも何か事情があったのだろう。


 体はうまく動かせない、見えるのは眩しい空だけ。詰んだか?

必死に声を出して助けてみるが出た声は


「あー、あうー」


だめだこりゃ。俺は不貞寝を決め込んだ。



 体が揺れる感覚に目が覚める。上を見てみると黒髪のローブのようなものを着た女性がいた。


「あうあー」


 お主は誰じゃ、必死に手を伸ばすもその手が届くことはない。すると向こうから手を伸ばし、抱きしめられた。


「よろしくね」


 耳元で囁くようにそう言われた。


「あうー」


 こちらこそよろしく頼むぞ

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魔女に拾われた子 うなぎ @Luca12321

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