中日本新聞 2016年7月8日付

 A県C区○○町の中央広場で、制服を着た女子生徒が首を吊った状態で警官に発見された。先日、既報通り、木にはロープが吊るされており、それを記者が警察に通報して、その撤去にやって来た警官が発見した。


 女子生徒の制服には生徒手帳が入っており、市立〇〇中学の2年生、新山未央さんであることがわかった。


 その手帳にはメモ用紙がはさまれていて、『かいわきらいですか』と意味のわからない言葉が書かれており、これが本人の文字であることが母親の証言でわかった。遺書はなく、警察はその原因を調べている。


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 子供を保育所に迎えに行った帰りに、広場を通ったんですが、大きな木の枝に何かがぶら下がっていたんです。


 最初はロープにゴム人形でも吊るされてるのかと思ったんです。首があらぬ方向に折れていたし。でも近づいて見てみるの背中がゾクゾクとして、寒気がしたんです。あれは首を吊った人間だったんです。


 私は警察に通報しようかとも思ったのですが、なんだか気味が悪いし、自殺した子に呪われると怖いので、そのまま通り過ぎてしまったんです。


 でも翌日の新聞を見たら、警官の方が発見したみたいで良かったです。本当に不気味だったんです。


 なぜか右目の眼球が土の上に落ちていて。


 なぜ右目だとわかったかって? それは首吊りした死体の右目がくり抜かれていたのを見たからです。


 とても上手にくり抜かれていましたよ。アボカドの種でも取るみたいに。あ、もうアボカド食べられなくなりますね。


 でも本当良かったです、警官が発見してくれて。少しは罪の意識が薄らぎました。


 なんかあの死体を見てから、肩の上に誰かが乗ってるような、重みを感じるんです。五十肩かなと思うんですけど、なにか人がおぶさってるような感じがするんです。


 これって呪われたんですか? お巡りさん。


 

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