第30話 ローティーンにしか見えないんですけど!

案内された食堂には当主様であるお祖父様と柚香さん、桃香様にもう一人エルフの少女?と僕。


「まずは食事をしながら、落ち着いてから話をしようかの。」


お祖父様の発言を合図に、ウエイターさんとメイドさんが給仕を始めた。


「涼様は、桃香からどこまで話を聞いたかの?」


「途中までですが、『何らかの使命』がある事はお聞きしました。で、あの〜、出来れば〜、『涼』と呼び捨てで願えれば?」


「あ〜、そうかの〜、では涼君は桃香とそこにいる『梅香』をどう思うかの?」


あ〜、これは答え方を間違えると、また突然斬りつけられたりするのかな?

そっと桃香さんを伺うと、そっぽを向かれてしまったので、


「魅力的な女性かと?」


無難に答えて、落ち着こうと思ってグラスの水を口にふくんでいたら、


「桃香と『交わって』どう思ったかの?」


「ぶっ、くぁっ!」


吹き出してしまったじゃないですかっ!


「なっ、何を言い出すんですかっ!」


「まあ、儂の指示じゃからのお。」


「えっ………………………………………あの〜、そうだったんですか?柚香さんの指示だと伺いましたが。」


「柚香には断りを入れたがの、儂からの指示じゃ。この後にでも梅香とも交わってもらうからの。で、どう思うかの?」


「…………………………………………柚香さんに劣らず魅力のある女性かと。どういう事なんでしょうか?」


「まあ、食べ終わってからにしようかの。冷めてしまうからの。」


全然落ち着けないんですけどっ!

柚香さんを見ると、ニコニコしながら食事を進めているし。

今の話だと、これから梅香さんを抱けと言ってるようにしか聞こえなかったんですけど!

話の流れからして、梅香さんも桃香さんと同じく一万と二十三才かな?

桃香さんもそうだけと、ローティーンにしか見えないんですけど!


味の全く感じられない食事を進めながら、柚香さんの事を考えていたら、柚香さんから、


「涼君、今日はお祖父様と桃香さん梅香さんの指示に従ってね。私の事は気にしなくていいからね?」


無理っ!気にしまくりますよね?

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