第156話・協力者追加04


「あ~……」


「お~……」


「……熟睡……し過ぎた……」


都内、とあるマンションの一室で―――ほとんど全裸の少女たちが目を覚ます。


「うへぇ、やっと腰の感覚が戻って来たみたい」


ツインテール&やや三白眼の少女が自分の言った部分をさすり、


「でもでもぉ? 最初はキツいとか苦しいとか言ってたけど……」


ショートストレート&細目の同性も下着を身に着け始め、


「……全ての感覚が……極上……!

 不快なところなど……一切ナシ……!」


ポニーテール&丸顔&ジト目の同級生も、鼻息荒く語る。


「いやしかしいくら仲良しと言っても―――まさか初体験まで同時とは」


「チャンスが目の前に転がっていたのですぞ?

 共同作戦を取らぬ手はありますまいて」


瑠奈るな水樹みずきがうなずき合うと、


「2人とも……がっつき過ぎ……

 詩音お姉さま、『あ~れ~』って言ってるのに……

 止まらなかった……」


共通の友達の指摘に2人は片手を振って、


「それを一花いちかちゃんが言う?」


「昨日の夜、一番ぶっ壊れていたの一花ちゃんだよ?


 『ああじれったい!! 脱げって言っているんですよー!!』って

 最初に特攻したのはどこのどなたでしたっけ?」


瑠奈と水樹の言葉に彼女はフンスと鼻息荒く、


「……ワタシの中の獣が……目を覚ました……

 目覚めさせた詩音お姉さまが悪い……!!」


その彼女の言葉に2人は両腕を組み、


「あーそれわかるわかる」


「あの顔で困ったような怯えたような表情されたら―――

 もう誘っているとしか思えないよね」


そしてようやく全裸から半裸くらいになると、


「でもやっぱり男でしたなあ詩音お姉さま」


「1人あたり何回したっけ……」


「……多分4回以上は確実かと……

 詩音お姉さま、ひいきしなかった……

 そこはさすが……!」


口々に感想を言い合っていると、その当人の声がして、


「みんな、そろそろ起きてらっしゃい。

 朝食用意しましたから」


「「「はーいっ!!」」」


彼女たちはそのまま着替えを急いだ。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る