第16話 強制ギフト第一陣

 時間が経って翌月、その間にダンジョンを巨大規模と大物を幾つかと中規模や小物を幾つか混沌期で攻略していた。幸い、神食いの様な化け物には出会わなかった。


 そして、寮に10人の人種や年齢が様々な女の子が集まってきた。


 共通してるのは趣は違うが、とても美しい容姿をしていると言う事だった。


「自己紹介をしよう、俺は柳田誠やなぎだまことと言う。探索者をしている」


「私達はNo.001からNo.010です。名前はありますが、名前で呼ばれるとあなたを独占したくなるのでナンバーで呼んで下さい。

 私達はあなたの物ですが、悔しい事にあなたは私達の物ではありませんので。

 ちなみにナンバー呼びはこれ以降に来る予定の方々も納得されています」


 正直、面食らった。行き成りナンバー呼びかよと。ただ、名前を覚えるのが苦手なので正直ありがたい部分もあったのは事実だ。


「10人1班で神様謹製のスーパーコンピューター1台を使って貰う。

 まずはサーバーはLinuxだがWindowsやiOSにAndroid他、各OSに対応した最強のセキュリティソフトと逆ハッキングソフトを併せ持った動作が軽量のソフトウェアを作ってくれ。セキュリティソフトと逆ハッキングソフトは切り分けられ単体でも動作する様にな。何ならAIで自己進化させても良いぞ。

 その後は各自必要と思うソフトを自己開発してくれ。期限は出来るだけ早くだ」


「分かりました!」


「部屋は2階~11階が寮になってるから好きな階層から纏めて順番に入ってくれ。1人1部屋だ。

 部屋の形はどれも同じだが多少の差異があるかも知れないしな。仲間内で決めてくれ。

 1階は大浴場と洗濯場や厨房に食堂と管理人兼寮母の部屋と同じ部屋が4部屋と実験室があるのと後は共有部屋しかないが2階以降は敷地が広いので大丈夫だとは思う。2階以降の部屋は旅館やホテルのツイン部屋と同じ面積の部屋が20部屋ある。

 掃除や洗濯に自分の部屋の掃除は自分でする事。

 共有部分の掃除等は各自、ローテーションを組んで管理人さんと協力してすること。

 それと、管理人兼寮母さんが土日休みになるが、休みの時は自分達で料理を作って食べてくれ。

 後、管理人兼寮母さん1人で料理を作るのはたいへんだろうから2人程持ち回りで補佐に付いてくれ」


「分かりました」


「後、学校関係は大丈夫なのか?」


「それは神様方が手続きします」


「それじゃぁ、これからよろしく頼むよ」


「はい!」


 ◇◆◇◆


 さて、強制ギフトの第一陣は受け取った。


 これから順次強制ギフトが送られて来るのだろう。


 少しだけ憂鬱だ。


 頭を切り替えて、これからどうするかを考える。


 お金は神様からのギフトで国家予算を超えた金額がある。


 自由はそれなりに自由だと言えるかもしれない。


 女は強制ギフトだけで十分だ。


 困った。


 ダンジョンに潜る理由がない。


 今から勉強でもして大学目指すか?


 でもなぁ、今更目指しても大卒の資格って俺の役に立ちそうにないからなぁ。


 仕方ない、暇つぶしに普通のダンジョンにでも潜ろうか。


 変貌の仮面を装着し、使用して外に出た。


 ◇◆◇◆


 大阪難波ダンジョンに着いた。


 看板が英語韓国語中国語日本語で大阪難波ダンジョンと書かれている。


 その看板を通って中に入っていくと、中は人で溢れていた。


 男女別の更衣室に別れており、それぞれが武器を家から持つか預けた武器を返して貰って更衣室に入る。


 俺も更衣室に入り、いつもの刀を出して腰に差して防具を思い出してそのまま出ると武器・防具屋に行き古竜の革の防具はどうなっているのか聞いた。


 鞣しは最終工程で後は前に測った俺のサイズを参考に製作するので、(ついでに今のサイズも測って貰った)後1~2週間は掛かるそうだ。


 仕方が無いのでこのまま大阪難波ダンジョンに潜る事にした。


 このダンジョンは上層から深層まである初級者から上級者まで幅広く対応しているダンジョンだ。


 一応、公式ダンジョンになっていて攻略したら駄目というか願い事を叶えられない様に神様にお願いしてロックをかけたダンジョンの1つだ。


 最下層の守護者の間にいくと守護者は現れるが、倒しても願い事の間に行く扉は現れずに代わりに宝箱が現れるらしい。


 階層は100階まであり、25階ずつで上層・中層・下層・深層に別れている。


 久しぶりだからパンフレットを読んで如何だったか思い出そうとしてが、かすかにしか思い出せなかった。


 順番を待って、俺の番が来たら亀裂の周りが紫紺色で固定されたダンジョンの入り口の亀裂に入る。


 そうしてダンジョンの中に入った俺はオーブに手を当てて以前に行った事のある階層まで飛んでテレポートしていく事にした。


 ダンジョンにはオーブがあり、それに手を触れると登録されて以後、オーブ間でテレポート出来る。


 普段は攻略可能ダンジョンの混沌期だったから登録していなかったが、ここは違うので飛んでテレポートして行く事にしよう。


 1階から87階まで飛んでテレポートして来たが、空気が混沌期のダンジョンに比べて弛緩してるなと感じる。


 まぁ、これが普通のダンジョンなんだろう。

 

 たぶん、混沌期の攻略可能ダンジョンにばかり潜っていた俺の基準がおかしいのだろう。


 確かこの階には湖があったはずだから釣りでもしてみるかと思い、湖の方へ進路を取った。



―――――――――――――――――――――――――――――


 皆さん! これが人身売買の現場です!

 容疑者は神様から強制ギフトで受け取らされたという訳の分からない事を言い、薬物鑑定の結果が待つ状況です!


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