第14話 神食い撃破

 神食いがこちらに向けて手のひらから炎を吐く。


 俺はそれを予備動作から推測して避けた。


 神食いは炎を火炎放射器の様に手を動かして周囲に炎をまき散らす。

 

 俺は刀で進路上の炎を切り裂き、神食いに近づいた。


 慌てて距離を取る神食いだが少し遅かった。


 既にこちらの魔力刀の範囲だ。


 刀から魔力で作られた刀身を伸ばして大きな刀で炎を吹き出している腕を肩から切り落とす。


「ぐぎゃああああああぁぁぁぁ! 良くもやってくれたな!」


 そう言って残った腕で剣で攻撃してくる神食い。


 その剣をかいくぐりもう1つの腕を切り落とそうと攻撃するが、慌てて後退した神食いによって避けられてしまう。


 ”おしい!”

 ”神食いに有利で戦っているし、このまま行けるんじゃ無いか?”

 ”神食いも片手になったし、誠の方は無傷だし余裕じゃね?”

 ”いや、神食いだからな。何が起こるのか分からん”


 神食いの反撃が来た。首の先を間一髪で避ける。


 と、同時に神食いの髪が針になり飛んでくる!


 俺は床を切り取り持ち上げて針に対処する。


 その床を神食いに放り投げて目隠しにして神食いに近づいて射程に収める。


 それには神食いも虚を突かれたのか隙が出来る。


 そこを見逃さずに首ともう片方の腕を切り飛ばす。


 神食いはしばし仁王立ちしていたが、どうっと倒れた。


 ”やった!”

 ”倒した!”

 ”マジか!”

 ”嘘だろ?”

 ”案外、神食いもたいしたことなかったな”

 ”↑実際に行ってみると速攻でやられるぞ”


 しかし俺は警戒を解かなかった。


 神食いのエネルギーが減るどころか増えて言っているのだ。


 これはアレだな、第2形態があるなと思うと同時に神食いの体がはじけ飛びその中から最初は小さな人型がいた。


 すぐに神食いの様に大きくなり、それを越えて山脈を越える程大きくなった。


 俺はこの大きな敵を入れれるこの空間にあきれた。


 ”第2形態だと!”

 ”すげぇでかい”

 ”破壊力ありそう”

 ”これ倒すの無理だろ”

 ”誠、逃げろ!”


 移動して神食いの目に止まらない様にがれきに潜む。


 神食いは俺を見失った様であちこち闇雲に攻撃を仕掛けている。


 ふと思ったんだが図体がでかくなった分、スピードが落ちて的が当たりやすくなったんじゃ無いかな?


 試しに瞬歩で背後を取り、アキレス腱を古竜の刀で切ったらスパッと切れた。


 その後、同じく瞬歩でもう一つの足も同じようにして瞬歩で隠れた。


 そしたら、一拍後に巨人になった神食いが両足を崩して倒れていった。


 丁度良いのでそのまま首の方へ瞬歩で行き、延髄を刀の刃を魔力で等身を伸ばした魔力刀で首事断ち切る!


 簡単に勝てた。


 ”勝ったぞ!”

 ”思ったよりも大した事の無い奴だったな”

 ”いや、誠が強いんだよ”

 ”いや、待て! 何かおかしいぞ!”


 最初の形態の方が強かったなと思っていると、頭と体が光り1つになって圧縮されていく。


 俺よりも少し小柄な大きさにまで圧縮されると、そこから人型だが圧倒的な存在感を示す圧迫が物理的に発生する人食いが現れた。


 ”第3形態だと!”

 ”しかも小柄だ”

 ”エネルギーの余波がこちらまで来そうな程に上昇しているぞ!”

 ”これは駄目だ。逃げろ”

 ”石長比売も救ったんだし、用はないから逃げろ!”

 ”勝てないから逃げろ!”


「よもや第3形態になるとは思わなかったぞ。第3形態になる敵はお前が初めてだ。そうだ、お前を虫では無く敵として認めてやろう。勝っても負けてもこれが最後の形態だ。我をこの形態にした事を誇りに思って死んでゆけ」


 そう言って行き成り殴りかかってきた。


 俺はまともに受けるのは不味いと思い、相手の拳を手で横に逸れる様に触れるしか出来なかった。


 それでも、俺は触れただけで奥の壁まで吹き飛ばされた。


 飛ばされている最中に体制を整えて足を壁の方に向けて壁に着地する。


 壁を足場にして、壁を地面の様にして神食いに向かってジャンプして飛び出して行く。


 神食いが虚を突かれたのか隙が生じたので、そこに剣筋を入れる。


 直後に神食いは避けたが一筋の血が頬を流れていた。


 神食いは血に気付き、その事によって余計に頭に血を上らす。


 そして、攻撃が単調になった時期を見計らって蹴りをみぞおちに叩き付ける。


 神食いは壁まで飛んでいき、壁に深くめり込んで止まった。


「う~ん、今ので体に風穴を開けられないのなら攻撃力不足だな。ギアを1段階上げるか」


 そう俺は呟き、ギアを一段階上げた。


 途端に神食いの攻撃が遅くなり、攻撃威力も怖くなくなる。


 迫ってくる神食いが隙だらけに見える。


 その隙を目がけて古竜の刀で切り刻んでいく!


 そうすると、こちらに迫ったまま俺の横を通り過ぎてから切られた事に気が付いたかの様に全身がバラバラと崩れていった。


 復活するかなと気を抜かずに待っていると死体からエネルギーが飛び出して俺の体に入ってきた。


 途端に力が満ちあふれんばかりになる。


 どうやら、神食いが今まで食べた神様の権能やら生命力やらのエネルギーを奪ってしまった様だ。


 ”すげぇ! 神食いを倒したぞ”

 ”最期なんか一瞬だったぞ”

 ”ギア上げるかでギア上げたら一瞬で撃破ですね……わかりません!”

 ”何か今、神食いの死体から高エネルギーが誠の方に飛んでいかなかったか?”

 ”神食いに喰われた神の権能やその他のエネルギーが誠に宿った模様”

 ”マジか! 今まででも強かったのにもっと強くなったのか?”

 ”どうだろう? 今までギア1段階しか上げていなかったから上限が見えないんだよね”

 ”海の中に一滴の水が入っても強くなったかと言えるかどうかかも知れないって事?”

 ”そう言う側面が考えられるって事”

 ”こわ!”


 …………だんちゅ~ぶの神界のコメント欄が暫く騒がしかった。


 

―――――――――――――――――――――――――――――


 こうして強姦魔ホモは散りました!

 汚いサイコロステーキだぜ!


 ちなみにだんちゅ~ぶはダンジョンだけで無く自宅配信したい人の為に式神のレンタルも行っているので、自宅配信も可能です。

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