最後まで奏でられなかった音楽(シーズン6)
殴り書き書店
第一章・第四十話 The beginning of new life
751 新生活
第一章・第四十話【The beginning of new life】が始まるよぉ~~~♪
(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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040【The beginning of new life】
『はじめまして。今日から、コチラの学校でお世話に成る転校生の向井眞子です♪』
新学年の始業式を、桜が舞い散る校庭終え。
新しくなった新3年生の教室まで、担任の先生に案内されながら移動した。
そんな私が教室に入ると、クラスの全員の前に立たされ。
壇上から1度深々と頭を下げ、3-Cのクラスメートになる皆さんに転校生として紹介される事に成った。
それをクラスの皆さんが拍手で迎えてくれる。
此処で、また懲りずに好感度アップを狙い。
少し『モジモジ』しながら、照れた表情を浮かべてはいるんだけど……
実は……全く持って『緊迫感0』だったりする。
……だってさぁ。
よく考えてもみて下さいよぉ。
相手方が、私の事を全く知らなくても、私自身は、此処の教室に居るクラスメイトの事は、大概どんな性格か知ってるんだよ。
そんなのさぁ、今更、新鮮味もなきゃ……相手に対して興味もさして湧かないってもんですよ。
敢えて、この状況下で変わった事言えば。
私の制服が……根本的な部分で変わった事ぐらいで、後は、これと言ってなにも変らない。
この茶番にも似た間抜け極まりない状況。
なんと言いますかねぇ。
この挨拶する事自体が既に、私の独り善がりな『馬鹿馬鹿しい行為をとっている』っと言う認識にしか、どうやってもならないんですよね。
要するにさぁ。
その辺は『自分の神経の図太さには、感心するしかない』と言った所なんだろうけどね……
はぁあぁ~~っ、それにしてもさぁ、
どうせ3年に成っても、クラス替えが一切無いんなら。
『せめて3-Bに行きたかったなぁ』
ある意味、このCクラスに編入したって事はね。
新しい人間関係を、また1から作らなきゃイケナイって事でしょ。
正直……たった『1年間限定の付き合い』でしかないんだから、そう言う面倒臭い事は『極力省きたかった』んだよね。
まぁけど、どうやら、それも神様が許してくれないらしい。
それに、このクラスのみんなは『大体、同じ毎日を、それでまぁまぁそれなりOK』みたいな平凡で平和そうな人生を送ってるだけの人ばっかりみたいで、如何にも、ツマラナさそうなんですよ。
3-Cって、崇秀が元居たクラスだから、1人ぐらい飛び抜けた変人が居るかなぁって期待してたんだけど、教室を見渡した限り、そんな変わり者や傾奇者が居る様子は、どこにも感じられない。
寧ろ、見事なまでに、みんながみんな、完全に『幸せボケした様な顔』ばっかりが揃いも揃ってる。
クラスのどこを探しても、強烈なインパクトがある様な雰囲気を持ってる人って、誰1人として見当たらないんだよね。
まさに『究極のモブ集団』……っと言ったところですね。
このままじゃあ、最後の中学校生活である、この1年間は、かなり退屈で、ツマラナそうな生活を送る羽目になりそうな雰囲気。
そんな嫌な雰囲気を、早くも醸し出してる。
あぁ~~あぁっ、もぉ……多忙を極めたアメリカでの地獄のライブ生活が懐かしいよぉ~~~。
……等と、新学期早々、しかも、転校生の身分のクセに、何故か、早くも『泣き言』と『文句』ばっかり言ってる私でした。
……ダメですね。
***
「それじゃあ皆さん。このクラスの新しい仲間の向井さんに、なにか質問はありますかぁ~~」
……そうなんだよね。
なにが嫌って……これがもぉ、究極的に一番嫌な話なんだけどね。
なんと、此処の3-Cってクラスって、よりにもよって、ぴぃぴぃぴぃぴぃうるさい『3年C組、雛鳥先生』が担任なんだよね。
もぉこの時点で、中学最後の年は絶望的。
『教室中がピィピィピィ』って感じなんですよ。
此処まで徹底的な嫌がらせが来たら、まさに『地獄の極み、あぁぁ~~~~!!』ですよ。
……って言うか、そんな事より『私に対する質問コーナー』なんか要らないですよ。
そう言うの、面倒臭いんで……
「……あの~~~、向井さんは、転校して来る前は、どこに住んでたの?」
あぁ~~あっ、雛鳥先生がピィピィと余計な事を囀るから、どうでもいい様な質問が生徒から飛んで来ちゃったよ。
……ホント、そう言うのどうでも良くない?
大体にして、それを聞いたからって、一体なんの意味あるの?
私の地元である秋田にでも1人で『修学旅行』にでも行く気?
「あぁ……秋田ですよ」
「やっぱり東北なんだぁ。……向井さん、肌綺麗だよねぇ。なにか特別なものを使ってるの?」
「あぁ、それ、私も気になった」
「先生も、凄く気になった」
・・・・・・
雛ちゃん……自覚ね自覚。
真琴ちゃんもよく言ったけど、先生としての自覚を、ちゃんと持とうね。
アナタは担任であって、クラスメイトじゃないんですよ。
「いえ。特に、これと言ってはなにもしてませんよ。あぁただ、アロマ風呂とかには、よく入りますね」
「それって、家が金持ちなのか?」
「あぁ、いえ。ウチの家庭は極普通の一般家庭ですよ。自分のお小遣いで、必至にヤリクリしてますから」
「じゃあ、特別なエッセンスが配合されてるとか?」
「いえ、それも。何所にでも売ってる様な、極普通の市販品のものですよ」
「後は、なにかしてる?」
「特別、これと言っては、なにもしてませんが。出来るだけ『お肌の手入れ』には気を付けてますね」
「例えば?」
「『例えば?』っと聞かれても困るんですが、洗顔剤は出来るだけ肌に合ったものを使う様にしてますね」
「えっ?たった、それだけで、その美白なの?」
「あぁ、美白か、どうかは解らないですけど。肌に合ってない洗顔剤を使うと、肌荒れの原因になりますので。結構、重要ではありますね」
「それって、どうやって区別付けるの?」
「一番解り易いのは、2・3日使ってみて、肌のチェックをすれば、大体わかりますよ」
「そんなに色々試してたら、小遣いで足りなくない?」
「はぁ……そんな時は、お店で試供品を頂きますね。そうすればですね。選別に、そんなに、お金は掛かりませんので」
「そっかぁ」
「後、お店で相談すれば。良いアドバイスが頂けると思いますよ」
まぁ……聞いてるのが女子だから。
美容には一番敏感な年だし、この辺の興味が尽きない所なんだろうけどね。
でも、これってさぁ……どうしても、私に聞かなきゃいけない様な事なのかな?
それにさぁ。
私なんかでも、ある程度は自分で考えて使ってるんだから、女子なら横着せずに、もぉちょっと自分で考えれば。
悪いけど、ちょっと美意識のレベルが低くない?
「なぁなぁ、向井さん。誕生日と星座は?」
「えぇっと、6月の6日生まれなので双子座ですね」
「じゃあ、趣味はなに?」
「ベースを弾くのと、三味線を少々嗜んでます」
「得意教科は?」
「得意とまでは言えませんが『数学』は好きですね」
「じゃあ、じゃあ、スリーサイズは?」
「ははっ……そこは、ご想像にお任せします」
「好きな男のタイプは?」
「心に決めた人、一筋ですね。それ以外には興味は有りませんね」
「うぐっ」
もぉ、そんなどこにでもある様な有り触れたツマラナイ質問ばっかりするのは、本当にヤメテくれないかなぁ。
……ってかさぁ、ガキのクセにスリーサイズとか聞いてるんじゃないの。
もぉ、いい加減ウンザリしてきた……
「なぁなぁ、向井さんは、お父さん似?お母さん似?」
まだ聞くか?
もぉ良いちゅうの!!
朝から立ってばっかりで足が痛いから、早く、自分の席に着きたいんですけど。
転校生にはもぅ少し気を遣おうね。
「あぁ、どちらかと言えば。……母似ですかね」
「じゃあ、お母さん美人なんだ?」
「あぁはい。母は、私なんかより、ズッと美人ですよ」
「じゃあ、じゃあ、今度向井さんのお母さんに会いに、家に遊びに行って良い?」
ほぉ、それは良い質問だね。
じゃあ、その辺の事を包み隠さずに、ちゃ~~~んと私の家庭事情を答えてあげるね。
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【次回予告】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
奈緒さんや崇秀の居ない新生活が始まり。
再び、母校に転校生として返って来た眞子なのですが……なんか文句ばっかり言ってますね。
まぁアメリカでの経験が刺激的過ぎただけに、どうにも日常にも成れていないだけかもしれませんが。
なんでこんな風に、いちいち文句を言う様に成ってしまったのでしょうか?
勿論、そこにはちゃんとした理由があるのですが……その答え合わせは少し先(笑)
取り敢えずは、奈緒さんや崇秀と別れた状態での眞子の日常を楽しんでやってください。
……ってな訳で次回は。
この質問攻めに、なにやら打開策を思い付いた眞子が、どう言う行動を取るのか?を書いていきたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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