第3話 「子供に語る日本昔話」① こぐま社 から

<引用開始>

「小雨がシッポシッポ降り出したので」

「雨はザンザカザンザカと大ぶりになってきた」

「ハアハア言いながら」

「井戸の中からワーンワーンとわめく声がする」

「スルスルッと井戸の中に落とした」

「プッツーンと切れてしまい」

「ポロンポロン涙を流して」

「ドンドコ、ドンドコ太鼓の音がする」

「川にドンブリとつけては引き上げ」

「蛇は松の根方へスルスルッと入っていった」

「しおしおと家を出て行った」

「カリカリとかじる」

「ぶんぶんと逃げ出した」

「ふんふんと聞いていた」

「わらしはブルンとどこかへとんでいってしまった」

「千両箱をジャンジャンと積み重ね」

「馬を引いてジャガボカとやってきた」

「ダーンと大きな音を立てて」

「タンスクダンスクと鳴りだした」

「チャッチャッと鉦(かね)を打つ」

「ヒョロヒョロと笛を吹いた」

「ガタガタふるえた」

「ジャランジャランと投げ込んだ」

「カンカラカン、またカンカラカンと拍子を取って」

「赤鬼はカッカッカッと大笑いをしはじめた」

「オイオイオイと泣く」

「クシャーンと大きなくしゃみをした」


「小さいカニがヤザモザと動いている」

「カニはゴソゴソと音を出し、モジョモジョモジョと井戸を上がってくる」

「カニは目玉をプンと出してうまそうに食べる」


「ゴソッという音さえしない」

「カラスがカーオカーオと鳴く」

「おおかみは、ゴソゴソンと帰っていった」

「大雨がザアッとふってきた」


「ジャンガラモンガラジャンガラリンというお祭りみたいな音が」

「テレツクスットントン」

「太鼓をデンデンたたく」

「みんな てんでこんでに帰って行った」


「みんなでわらわらと帰って行った」

「トットコドットコ山に行って」

「オンオン、オンオンと泣き泣き家に帰った」


続く


2023年10月31日

V.1.1


「男はゴーッとひと風吹かして」

「天の中をコウコウととんで行った」

「栗やら柿やらをバタバタと落としてくれた」

「風をザアザアと吹かせて」

「エンエンと泣いていた」

「あかりがペカペカ見えてきた」

「ごんごん歩いて行った」

「中からぼたぼた太ったでっかいばあさまが出てきて」

「フウフウ吹いて食うようなあついとうふ汁」

「ガタガタふるえだした」

「骸骨をガラガラとたたんでふろしきにつつみ」

「川の中から大きなあぶくがブクブクとうかんで、大きな鬼がブックリと顔を出した」

「ごんごんと山の方へにげて行った」

「鬼はにかりにかりとわらいながら」

「すると鬼はぽかっと消えて」

「雪がちらちら降って正月が近づくと」

「馬の背中にぶりをたんと負わせて、コットリ、コットリ村の方へもどっておった」

「馬の尻をピシャン、ピシャンたたいて道を急いだ」

「赤い舌をチョロチョロ出している」

「山んばばあは、ぶりの1ぴきぐらい、ゴリンゴリンとじきに食ってしまい」

「腹はボテボテじゃ」

「ゴースカ、ゴースカ大いびきで寝てしまった」

「大きな石をゴロゴロとふたの上においた」

「火打ち石をコッチコッチ打って火をつけた」

「火がドードードードーもえ出した」

「とびがビンロロウ、ビンロロウと鳴く」

「天からつるが1わひらひら下りてきた」

「つるは はたらはたらと たおれてしまった」

「つるはカウと鳴く」

「星がペカペカ光るころ」

「サングサングと米をとぐ」

「機を織るおさの音が、キッコパタン、キッコパタンと鳴り続けた」

「つるは ひょたひょた(よろよろ)しながら男の前に来ると」

続く


「ずんずん山を下りて行った」

「ホイホイホイと大きな声でけものを追い立てて」

「白い着物着た者がばろんと出てきて」

「白い着物姿(の幽霊)はぽっかり消えて」

「馬はチャンチャンとりっぱに歩く」

「(馬は)お宮の高い階段(きざはし)でもシャンシャンと上がって行った」

「部屋のふすまをさらりと開けて」

「部屋のふすまピシャッとしめて」

「五、六人の人声がガヤガヤ聞こえてきた」

「漬け菜かみかみ湯を飲んで早くに寝てしまった」

「かえるが下の田んぼへピョーンととんだ」

<引用終わり>


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