【本編完結】学校で友達のいない陰キャの俺が、レンタル彼氏サービスを始めた結果がコチラです。

昼寝部

1章 3大美女との出会い

第1話 プロローグ

〜???視点〜


「ヤバいっ!妹に彼氏がいるって見栄張っちゃった!なんでアタシはいつも変なことで見栄を張るんだよ!」


 金色の髪を右側で結っている美少女が部屋の中でジタバタしている。


「しかも今週の土曜日に紹介するとか言っちゃったし!あーもう!どーしょ!アタシ17年生きてるけど彼氏なんか1度もできたことないぞ!」


 そんなことを叫びつつ『彼氏 作り方』とググール先生に聞いてみる。


「えっと、自分磨きに料理上手、優しくて気配りができる女の子……ってアタシは今すぐ彼氏を作る方法が知りたいんだよ!」


 美少女がベッドにスマホを投げつける。


「あー!どうしょ!どうすれば……ん?」


 ジタバタしてる中、投げつけたスマホから、とある広告が見えた。


『彼氏が欲しい!今すぐ欲しい!そんなあなたに朗報です!日本初上陸!レンタル彼氏サービス!な、なななななんと!弊社が選りすぐりのエリートを派遣し、あなたの望みを叶えます!始めるなら―――今でしょ!』


「これだ!」


 金髪美少女が胡散臭い広告に飛びついた。




〜???視点〜


「もう、お母さん。何度も言ってるでしょ、余計なお世話よ」


「余計なお世話って、まだ1度も彼氏を連れてきたことない貴女がそれを言うの?」


 黒髪を腰まで伸ばし、スーツを着ている美女が電話越しに誰かと話している。


「今どき、お付き合いしている程度で親に紹介なんかしないわ」


「でも私は心配してるの。彩が結婚できるかを」


「お母さん。私はまだ24歳よ」


「今年25でしょ?四捨五入したら三十路よ」


「切り捨てなら20歳ね」


「屁理屈言わせるために彩を教師にしたわけじゃないのだけど……まぁいいわ。ちゃんと男の人と接点があるならそれを証明しなさい」


「証明?それは教師の得意分野よ」


「それなら安心ね。今度の日曜日、私が彩の家に行くから。その日は絶対、男の人を連れてきてね。いなかったらお見合いさせるから」


「………え?」


「じゃ、日曜日ね」


「あ、ちょっ!」


 そこで電話を切られる。


「今、男性とお付き合いする気なんてないのだけど……とりあえずマズイ事態ということは理解したわ」


 そう呟いて猛スピードでスマホを触る美女。


「なんとしてでも男の人を日曜日までに確保しなければ。でも私に男の友達なんていないし、職場の同僚にお願いするのも気が引けるわ。となると……マッチングアプリかしら」


 そんなことを呟いていると、とある広告に目が止まる。


『都合の良い男がほしい!何でもしてくれる彼氏がほしい!そんなあなたに朗報です!日本初上陸!レンタル彼氏サービス!な、なななななんと!弊社が選りすぐりのエリートを派遣し、あなたの理想を叶えます!始めるなら―――今でしょ!』


「これだわ!」


 黒髪美女が胡散臭い広告に飛びついた。




〜???視点〜


「んー、やっぱり草薙くんを堕とすためには普通のアプローチじゃ足りないと思うなぁ」


 赤い髪をツーサイドアップにしている美少女が、ベッドに寝転がりながら唸る。


「今日も学校で話しかけたけどイマイチな反応だったし、勇気を振り絞ってボディータッチもしたけど効果なさそうだった。はぁ、本気で好きなのに一向に振り向いてくれないよ……」


 そんなことを呟きつつ、スマホを触る。


 すると、とある広告に目が止まる。


『意中の相手を堕とせない!振り向いてくれない!そんなあなたに朗報です!日本初上陸!レンタル彼氏サービス!な、なななななんと!弊社が選りすぐりのエリートを派遣し、あなたに恋の必勝法を教えます!始めるなら―――今でしょ!』


「これだよ!」


 赤髪美少女が胡散臭い広告に飛びついた。




 これは胡散臭い広告に飛びついた3人が、1人の男に恋をする物語。

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