第15話 側近と交流会
大量に届いた手紙を全て読み終え、その中から特に印象の良かった5人を僕の側近候補として、ランカスター家主催の交流会へ招く事となった。
交流会は、幼少期から両親のせいで社交界へ参加出来なかった僕や、ノアの為に"王立学校入学前に貴族の人達と交流する機会を"とセバスチャンが計画してくれたのだ。
側近を決めると言っても、派閥や手紙の内容だけで決めるのは難しい。
王立学校入学まで、あと1年を切った僕にとってとてもありがたい機会だ。もちろん、ノアにとっても。
──交流会当日──
先日の手紙の中から選んだ側近候補は全部で5人。
候補者の中で、1番位の高い公爵家長男のエイドリアン様、伯爵家次男のベンジャミン様、同じく伯爵家次男のドミニク様、子爵家長男のジェフリー様、男爵家長男のヴィクター様。
ジェフリー 様とヴィクター様は、今の僕とは位が釣り合わないという事でセバスチャンには却下されたけど、僕としては側近にしたいと思っている。
交流会が始まり、挨拶をする。
「ランカスター家当主、レオン・ランカスターです。皆さん、今日はお集まり頂きありがとうございます。」
僕の挨拶が終わると同時に、次々と使用人が後ろにビュッフェの準備をしていく。
飲み物を取っていると、側近候補の5人から声を掛けられた。
「レオン様、本日はお招き頂きありがとうございます。ハント公爵家が長男エイドリアン・ハントと申します。」
「お招きありがとうございます。スウィニー伯爵家が次男、ベンジャミン・スウィニーと申します。」
「本日はお招き頂きありがとうございます!ウィンベリー伯爵家が次男、ドミニク・ウィンベリーと申します!」
「お招き頂きありがとうございます。レドモンド子爵家が長男、ジェフリー・レドモンドと申します。父からレオン様の側近候補となった事を聞きました、ありがとうございます。」
「アッカー男爵家が長男、ヴィクター・アッカーと申します。ほ、本日はお招き頂きありがとうございます!」
それから食事やデザート・会話などを楽しみ、何か問題が起きる事もなく無事交流会が終わった。
手紙で良い印象でも、実際に会うまでどんな人達なのかは分からない。けど、今日交流会で会ってみて、側近候補の5人はとても印象が良かった。セバスチャンにもそう報告しようと思う。
「セバスチャン、側近候補の事なんだけど。5人とも手紙通り印象が良かったよ。僕が今、やっている領地改革にも興味を示してくれていて」
「ジェフリー様とヴィクター様は出来れば側近にしたいと思っている。2人とも、とても優秀だったからね。あともう1人、エイジャー子爵家のベン様も。」
「かしこまりました。では、こちらの6人を側近にするという事でよろしいですか?」
「ああ、それで頼む。」
〜8ヶ月後〜
僕は、王立学校に入学した。
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