[圧倒的感謝!3万PV!]ダンジョン配信者になることは承諾しました。でも、ハーレムになるなんて聞いてない!!!
下手な小説家
第0話 始まり。崩壊
2025年、首都東京を主とした大規模地震発生。
それに伴い、首都高速、東日本の新幹線、鉄道などのインフラは全て機能停止。
人々は混乱の渦に巻き込まれた。
それの5分後、政府が予想していたモノよりも遥かに高い津波が日本沿岸部を目掛け襲来。東京沿岸部、神奈川沿岸部、千葉沿岸部は水没。そして、一時的だが、物流の動きもストップ。
津波、地震が収まり、余震は無いだろうと断定され人々が安堵していた頃、同時刻にアメリカ、中国、ロシア、イギリス、フランスの5カ国でも、日本のモノと類似する地震が発生。5カ国も日本と同等かそれ以上の損害を受けた。
すると、WPN世界平和機構が緊急の声明を発表。
「今、世界には原因不明の大地震が起きています。これは、我々人類を滅ぼす勢いで各地で起こっており、国だけではもう手が回らないモノになりつつあります。ですが、皆さん落ち着いて、生きるための行動をしてください──。」
これはその一部を抜粋したものだ。
要約すると、アメリカはこの未曾有の大地震で他国に配慮する余裕が無くなった為、各自で生き延びろ、というメッセージ。
この声明の後、世界で同時に大きな陥没が発生────したかと思うと、その穴からは招待不明の塔が築き上げられる──というよりかは、穴から生えて来る。
&¥&¥
同時刻─中国─
「
中国人も日本人と同じ人だ。反応の差異はさほどない。
怒り、悲しみ、驚き
──だが、首脳の対応だけは違ったようだ。
ただ傍観していた日本と比べ、突如発生した塔に中国はすぐさま反応。
3・2・1
弾道ミサイルを発射。
10秒後に着弾。しかし、キズ1つついておらず塔は高度を上げてゆく。
現在確認されている塔の発生場所は、中国:杭州、日本:広島、アメリカ:ボルチモア、ロシア:ムルマンスク、イギリス:マンチェスター、フランス:ル·アーヴル。
&¥&¥
全ての塔が完全に出現すると、空に老人の姿が浮かび上がる。
初老の男性が、音を発し、言葉を紡ぐ。
「封じ込めし印は解かれた」
──突然だが、人間は歴史を辿ってゆくと最終的に猿人にたどり着く。逆に猿人から人間へと歴史を探ってゆくと不思議な事に、猿人が新人へと変化してゆく過程にに約一万年もの空白の期間がある。
学者は、この期間は猿人たちが定住しなかった為文化が発展しなかった。と言っているが本当にそうだろうか。定住しなくとも、移り住む過程で何かしらの変化がおきてもよいのではないだろうか。
──つまり、文明は一度滅んでいるのではないだろうか?
今、文明が発展し始めて約3000年。3000年で、銃火器を作り、都市には金属の塊の往来が盛んになっている。更には、この地球すら壊せると言われる兵器だってある。ましてや、こんな冷戦一歩手前ぐらいの緊張感の走っている盤面がそう長く保てるとも思えない。何処かの国が、金の為、領土の為に痺れを切らしたっておかしくはないだろう。実際、日本は韓国や中国、ロシアとも領地を巡って深い問題が起きている。
「この魔術の時代からどれほど経っているか皆目検討もつかぬが、これから話すことが希望の讃歌となるように願っておく」
───これは、先程の説を裏付ける証拠になるのではないだろうか。"魔術"、創作でしか聞いたことがない空想上のものだ。しかし、あの空に写っている男はしっかりと魔術という単語を残していった。ということは、滅びる前の時代は魔術善栄の時代だったのだろう。まぁ、だからなんだ。という話ではあるが...
「塔を、ダンジョンを攻略せよ。古より生まれし其の塔は、悪夢を生み出さん。では、さらばだ」
空に映されていた男の姿は無くなり、曇天の空だけが残る。
静かに清聴していた人々が再び騒ぎ始める。
&¥&¥
塔の周辺にいた人間が、塔の異変に気付いた。
ドアだ。ドアがついている。──いや、たった今出来たのだ。
ドアは開き、深淵と相まみえる。
そこには引き込まれそうな闇があり、中の様子はわからない。
未知に飛び込む者は誰もおらず、遠くから眺めるだけ。
急遽派遣された自衛隊も奇妙な塔に釘付けで全く統率がとれておらず、塔から避難する市民の誘導が上手くできていない。いくら訓練でうまくできていてもそれは訓練だ。訓練以上でも訓練以下でもない。
───生き物は驚きや、未知のものに弱い。そして未知のものと相対した時に人の本性が現れる。そしてそれは訓練によって培われるものではなく、生まれつきの才能だ。生まれた瞬間から恐怖や未知に対するタガが外れている奴は一定数いる。いわゆるサイコパスと呼ばれる部類の者どもだ。
──しかし、時が過ぎれば彼らも落ち着いてゆく。
きれいに市民を誘導しきったかと思ったら後から来たトラックに駆け寄り、各々で武器を取り出し塔に掛け声とともに塔へ突入していく。
────後から彼らを見たものはいなかったらしい……
なんてことが各国で起きた。
一度だけではない、二度、三度、四度。
それぞれが無駄だと思うまで何度でも。
&¥&¥
そして時は100年後。現代にいたる。
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