百代物語1

カルカッソ

プロローグ

僕はメネール・ベレサス。メロアニア民主主義共和国に暮らす男子高校生。

いわゆる陰キャだが、虐めもなく、幸せな生活を送っている。

その僕の「幸せ」の八割を占めているのが歴史。

そう、メロアニア諸島の歴史だ。

そんな僕は今、家の近くの図書館に来ている。大都市の図書館なので蔵書の量はとんでもないもので、昔の新聞から最近の漫画までそのジャンルは多岐に渡る。僕のお目当ての歴史本の蔵書も豊富。

僕はよさげな本を手に取る。

「百代物語1」

どうやらカルカッソという小説家の歴史小説らしい。比較的新しい。歴史小説が大好物の僕でも聞いたことがない。

え?君も歴史小説が大好物?

なら一緒に読もうよ。

良い?嬉しいな。じゃあ一巻から読んでいこうよ。

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