諧趣夢話 (ユーモラスな夢話)

第 4 話 - 消暑 (なつばて)

「ねえ、今日は天気が本当にいいね！」週末の朝、陽光が眩しく、天候は暑く、あちこちでセミの「ジージー」という鳴き声が聞こえる中、私は窓のそばに立ち、顔を上げて眺めました。空は一面の青さで、浮かぶ雲は真っ白で、まさに夏の典型的な風景で、見ているだけで心地よい気分になります。

「そうだ、今日は泳ぎに行くべきだ！」と思いつくと、すぐに荷物をまとめて部屋を出ました。すぐ近くのビーチに向かいました。

　ビーチに到着すると、ここはさらに陽光が輝いています。柔らかな砂浜を歩き、遠くに見える青々とした海を眺めながら、さわやかな海風が吹き抜け、まさに夏の感覚に包まれます。この時点ではまだビーチは人けがまばらで、泳ぎに来ている人はいませんが、早すぎる時間かもしれません。それでも私の内なる夏の興奮は一切減りません。

「パシャン～～」と、水着に着替えた私は二つ返事で海に飛び込みました！

　浮き輪エリアの海は広々としており、私はそこで泳ぐ楽しみを存分に味わいました。

　約1時間ほど泳いだ後、少し疲れを感じたので、思い切って体を完全にリラックスさせ、自分をふわふわとした水の泡のように想像し、のんびりと水上で休憩しました。

「パシャン！」あれ？突然後ろから水の音が聞こえてきた。振り返って見ると、遠くに魚のようなものが海面から跳び出しているのが見えます。おそらく「中華白イルカ」かもしれません。

　めったに見ることがない光景なので、近くに泳いで確認しようと思いましたが、だんだんと近づいていくほどによく見えるようになりました。実はそれはイルカではなく、人魚だったのです！彼女は元気に泳ぎ回り、時折水面から飛び出しています。彼女の下半身は魚の尾のようですが、上半身はビキニの少女の体を着ており、よく見ると彼女は少女のように美しい容貌をしています。そして金髪を長く伸ばしています。この人魚はとても美しいです！

　私はびっくりしてしまいましたが、心の中には全く恐怖の感じはなく、逆に彼女に対して非常に興味を持ちました。

　ハハ、人魚とはいえ美女なら、それでも知り合いたいと思います。だからゆっくりと近づきます。その間に私は考えていました、一体どんな言葉で最初の挨拶をすればいいのか、日本語か英語かな？もっと近づいた位置で私は言いました――

「Hello、元気ですか？」彼女の金髪を見て、無意識に英語で最初の挨拶をし、それから日本語で続けました。

「こんにちは」と彼女は微笑んで答え、手を振って挨拶しました。

「ああ、あなたは日本語をわかるんですか？ それなら一緒に遊びましょう、いいですか？」

「いいですよ〜」彼女は頷いて笑いました。

　思いもよらないことに、彼女はすぐに承諾してくれたので、私たちは一緒に海で泳ぎました。

「早く泳げますか？」私たちは並んで泳いでいる最中、彼女がいたずらっぽく私に尋ねました。

「ヘヘ、私は水の怪物よりも速く泳げるんです！」私は答えました。

「それなら競争しましょう〜」彼女は言って一跳びして、そして水に潜って前に進みました。

「あなたは絶対に私に負けるわよ」私もすぐに「自由形」で前に進み、高速で泳ぎました。

「ハハ！」

　美人魚と一緒に泳ぐことができて、本当に楽しいです。さらに貴重なことは、彼女が人間に対して恐怖を感じていないことです。

　その後、夕方まで遊んで、みんな少し疲れを感じたので、私たちはビーチに戻り、日没を見ながらおしゃべりしました。

「今日は本当に楽しかったね！」夕陽が空を金色に照らし、私たちはこの美しい絵のような夕日を一緒に楽しんでいました。

「そうだね、私もそうだよ」と彼女は自分の長い髪をなでながら言いました。

「あ、それなら…」と私は彼女と来週再会することを提案しようと思った矢先―

「ピーピーピーピー～～～～」突然、どこからか非常に奇妙な音が聞こえてきました。その音は遠くから近づいてきて、小さくなり大きくなり、そして耳を刺すほどの音量まで達しました。

「わあ、何が起こっているの！？」と私は耳を押さえて叫ばざるを得ませんでした。

「なぜ耳を押さえているのですか？」彼女はむしろ落ち着いた様子で私に尋ねました。どうやら問題はないようです...

「ピーピーピーピー～～～～」しかし、奇妙な音はまだ鳴り響いていました。

「聞こえないのですか？うわやや～～」その音は本当にうるさく、人をイライラさせ、思考を停止させるほどでした。私は目を閉じ、しゃがんで抵抗しようとしましたが、大音量はまだ耳に響いてきます。一体これはどんな音なのだろう？！

「何だよ。」彼女は眉をひそめて、相変わらず落ち着いた様子です...って待てよ、私は突然気づきました、これらの奇妙な音が彼女から出ているように思えることに―

「おい、おまえ...！」しかし、私がはっきりと尋ねようとした矢先―

「ピーピーピーピー～～～～」

　…………………

　……………

　…………

　……

「……？」私は目を覚ました。自分がベッドの上にいることに気づきました。

「ブーンブーンブーン～～～～」

　やっと何が起こっていたか分かりました。どうやらこの奇妙な音はベッドの前に置かれている目覚まし時計の音だったようです。

　なんということでしょう、ただの夢でした。残念です。

　可愛い人魚さん、また来週一緒に泳ぎたいです！