【ガイドブック ★天使族】

第9話


■ 天使族について




下界の治安と平和を守るため、魔法省という機関を管理している者たちのこと。


天使族には階級が9つあり、第一位から第九位まで設立されている。


これらを『天使の位階』と呼ぶ。


各位階の名称は以下の通り。


第一位熾天使(してんし,セラフィム)

第二位智天使(ちてんし,ケルビム)

第三位座天使(ざてんし,トロノイ,スローンズ)

第四位主天使(しゅてんし,ドミニオンズ)

第五位力天使(りきてんし,デュナメス,ヴァーチュズ)

第六位能天使(のうてんし,エクスシーアイ,パワーズ)

第七位権天使(けんてんし,アルカイ,プリンシパリティーズ)

第八位大天使(アルカンゲロイ,アークエンジェルズ)

第九位天使(アンゲロイ,エンジェルズ)



この各位階にも3つの段階が存在するが、ひとまず省略とする。


魔法省政府直属の『天軍九隊』や『九歌隊』と呼ばれる独自のグループも存在するが、それらは天界を守護するために設立された部隊たちだ。


一般的な天使族は下界、——つまり人間界を守護するために活動している。


人間の魂によって構成された天使は、大部分が『天使の位階』に所属している。



第四位から第九位までの天使は、下界を主な活動拠点としている。


世界各地に部署が存在し、【部署=担当地域毎】に天使たちが出入りする管制塔があり、そこで人間界の危険因子を排除する役割を担っている。


第三位から第一位までの天使は、その膨大な魔法量から、天界での活動を主な業務としている。


業務内容は事務処理や下界支部への伝達、大別すると下級天使たちの「管理」だ。


強大な魔族が出現した時に緊急で出動することもある。


中でも、第一位の熾天使と呼ばれる天使は、その気になれば街1つ消し飛ばせるほどの魔力を持つ。


もっとも、それを披露する機会は、ごくごく限られてはいるが。



天使はそれぞれ【属性】を持ち、1つの肉体につき、使役できる魔法属性は1種類のみだ。


熾天使と言えどその基盤を揺るがすことはできず、言わば“概念”とさえ呼ばれている。


属性はそれぞれ6つあり、



雷属性


氷属性


地属性


水属性


炎属性


風属性



に大別される。


それぞれの個体値で顕現できる能力に差はあるが、魔法省が定める過去の魔導書論から、1番から100番代までの『魔法』が各属性の主な段階として扱える。


もっとも、この『魔法』と呼ばれる種目は、過去の天使たちが編み出した「技」のようなもので、それぞれがそれぞれのアレンジを加えることも可能だ。


ただ、数字の大きさによって魔法の練度が変わり、その強度や質によって何番目の魔法かが決定される。


各魔法にはそれぞれ名前はない。


上記に述べたように大別されるのはその強度や質のみで、どのような“魔法陣[その形や質量]“を現出するかは、天使によって自由が利くからだ。



また、各天使たちには生まれつき【特性】が存在する。


これは単純な魔力のメーターに付随する補助効果のようなもので、とくにこれといった区分化は存在しない。


戦闘面に役立つものもあれば、それ以外の場面でしか有効活用できないものもある。


例えば、初期状態ですでに付随している【自己修復機能※天使には傷を自動で癒す回復性能がある】を極度に増幅させる効果であったり、魔法の詠唱時にそのリードタイムを大幅に削減できるものであったりと、様々だ。


「特性」自体の練度を高めていくことも可能で、過去に『空間に穴を開けられる』という特性を持っていた天使は、後に“宇宙空間にまで瞬時に移動できるようになった“といった例もあるほどである。

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