時空を超える策―関ヶ原の運命

第16話 小田原での緊迫と予期せぬ再会

伊達政宗の野心は、日増しにその輝きを増していた。彼の軍は小田原の門前で、豊臣と徳川の連合軍と対峙していた。どちらも譲ることなく、緊張感が漂う中、如庵は策を練るために伊達軍の動きを注視していた。

如庵は、時折陣中から見える軍師の姿に興味を惹かれていた。彼の指揮は冷静かつ効果的で、伊達政宗の軍を巧みに操っていた。その知略は、どこか如庵の知る人物を彷彿とさせた。

ある夜、如庵は密かに伊達軍の陣営へ近づき、軍師の姿を窺った。月明かりの下、その人物の顔がはっきりと見えた瞬間、如庵の心は驚きで満たされた。それは彼の令和時代の知り合い、佐千原斗升だった。

斗升は、かつて如庵が自衛隊で共に過ごした友人であり、ともに多くの訓練と試練を乗り越えてきた戦友だった。彼がいかにして戦国時代に来たのか、その理由はわからなかったが、彼の存在は如庵にとって大きな意味を持っていた。

伊達軍の陣営から離れ、夜空に目を向けながら、如庵は思いを馳せた。斗升の存在は、これからの戦いにどのような影響を及ぼすのだろうか。そして、彼らの再会がもたらす結果は何か。予期せぬ再会は、如庵の心に新たな動揺と期待をもたらしていた。

この予期せぬ再会は、ただの偶然ではないことを如庵は感じていた。彼らが再会したことは、何か大きな意味を持つものであり、その先には新たな歴史が待っているのかもしれなかった。いずれにせよ、この再会は、如庵にとって新たな局面の始まりを告げるものだった。