第13話 衝突 ワイバーン


 ワイバーンと巨大ゾンビの群れが、最も強烈であった。当初は小隊と魔導士の連携で対応していたが全く歯がたたず、遊軍であった精鋭中隊1500人を追加投入した。


 連携の取れた精鋭中隊は善戦したが、空を自由に飛び回るワイバーンとの戦いは困難を極めた。砲撃を止むことなく続け、ネームの魔道士部隊が様々な魔法を放ち、ようやく動きが鈍くなる。

 

 更に、500人を超える絶え間ない軽機関銃での射撃で右目に傷を受けるワイバーン。だが、空にばかり気をとられてはいられない。


 地上では巨大ゾンビとその配下が絶えず襲ってくる。いくつもの兵士が倒れゾンビに噛まれようとしていた。


 しかし、ゾンビが噛みつく寸前に、突風の息がその兵士を空高く飛ばす。まるでワイバーンとゾンビは魔王と連携攻撃をしている気持ちとなり、心躍った。

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