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「とても綺麗だ」
あの、感想は? と聞くとしずくはのぞみにそう言った。
思わずのぞみは目を丸くした。それからだんだんとのぞみの顔は真っ赤な色に染まっていった。
「ありがとうございます」とのぞみは言った。
そのしずくの一言でのぞみの中にあったもやもやは全部綺麗さっぱりとなくなってしまった。
晴れ渡った秋の青空のように、のぞみの心は透き通っていた。
のぞみはお風呂をかりて汗を流すと、着替えをしてしずくのいるリビングに戻った。
時刻はまだお昼頃。
「あのしずくさん。実は私、今日はお弁当を作ってきたんです」と恥ずかしそうにしながらのぞみは言った。
「お弁当って手作りの?」しずくは言う。
「はい。手作りの」とのぞみは言った。
のぞみがお弁当を作ってきたので森の中で一番、紅葉が綺麗に見えると言う場所に歩いていくことになった。そこでシートをひいてお弁当を食べることにしたのだ。
のぞみが作ってきたお弁当はサンドイッチだった。お弁当箱を開けるとすごくおいしそうなサンドイッチが詰まっている。我ながらよくできたとのぞみは思った。(なんども練習した甲斐があった)
「すごく美味しそうだね」としずくが言った。
それだけで今日は合格だとのぞみは思った。
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