第22話 短命すぎる団欒
牢の格子を曲げる。まあ結局ここに入ったのは最初だけだけど。
「口封じたって、タオル詰めて物理的に?あいつらほんとにバカなんじゃない?」
「…私は戦闘系
「最初の言葉はそれ?」
「すまない。…ありがとう。」
「私は、あなたを信用してない。それは本当。でも、お兄ちゃんを悪いようにはしない人だってわかってる。ごめんね、口がちょっと悪くなっちゃって。」
「才斗のことになったら、人が変わるんだな。」
そう、少し微笑みながら言った。
私たちの関係は、悪くはない。ただ、一定の距離がある。だがそれでいい。それが一番なのだろう。
でも、自然とタメ口になった関係性は、たいていいい関係になる。そんな気がする。
「才斗の状態についてだが、これはまずアリエボのせいではない。そして、私の意図的なものでもない。その2つは保証しよう。」
「まあそれは予想通りかな。これ、そもそもデバフかな?」
「いや、これは
「
「そうだ。
その
「それが、はっきりとはわからなくて。ただ、お兄ちゃんがお兄ちゃんじゃなくなったときがあって、それ以降いつの間にか…かな。」
「そうか。思い当たる節がないな。
「てか!さっきから色々知らない単語とか複雑な情報が多すぎるよーーー!」
「すまない。とりあえず簡単にまとめると、私が想定していた以上に厄介な状況かもしれんということだ。」
「や、やっぱり…」
「ひとまず、今まで隠していた情報全て話そう。そうじゃないと話が円滑に進められない。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます