第35話:最終ドリアン形態

「これが、わが最終ドリアン形態だ! とくと見よ!」

ドリアン王は苦しそうにうめいた。


果実王の絶対領域フォレストス・ドメインが発動すると、ドリアン王の身体が次第に変化し始める。まず、彼の肌は異質な質感となり、光沢のある緑色の果皮に覆われていく。その果皮は不気味なトゲトゲが無数に突き出し、一見触れることさえ危険そうな存在となった。


彼の顔は次第に変わり、目と鼻が果皮の隆起物の間から覗き出すようになる。口元には口唇のようなくぼみが浮かび上がり、舌が見えるほどに開いた口は、恐怖と凶暴さを感じさせる。


身体の形状も変わり始める。肩からは大きなトゲが生え、背中には果皮の鎧が形成される。腕や足先にも鋭いトゲが現れ、彼の動きはより野性的で威圧感に満ちたものになった。


巨大なドリアンの果皮は光を反射し、周囲に奇妙な輝きを放つ。その姿はまるで生ける凶器であり、触れることさえも命を危険に晒す存在となった。


体の変化と共に、彼の姿からは人間であった頃の面影が薄れていく。果実の力が完全に彼を取り込み、野生の本能と邪悪なエネルギーが彼を支配していることが感じられる。


ドリアン王の身体は一瞬にして変貌を遂げた。堅固な果皮が彼を包み込み、その姿はまるで巨大なドリアンのようになった。


果皮は鮮やかな緑色で光り輝き、触れる者の手を跳ね返すほどの頑強さを誇った。その表面には鋭い突起や凸凹があり、まるで自然の鎧のように見える。果皮の奥には果実の力が潜み、闇という存在が彼の内部で蠢いているようだった。


彼の身体は巨大化し、力強く生えた手足が地面を踏みしめる。指先には鋭い爪が生え、一撃で岩をも砕く力を秘めていることが分かる。その姿は圧倒的な迫力を持ち、周囲に恐怖と畏怖を与える。


巨大なドリアンの姿は、果実の王としての力と威厳を体現していた。果実の皮膚からは強烈な香りが漂い、その香りはまるで果実の力を象徴しているかのようだった。


「なんて力だ……!」

この果実王の絶対領域フォレストス・ドメインに立ち向かうには、俺たちにも同じくらいの覚悟と力が必要とされることが鮮明に伝わってくる。彼の姿はまさに力と野生の化身であり、打倒するには困難な道のりが待ち受けていることを教えてくれた。


しかし、俺たちは決して恐れることはない。果実王の絶対領域フォレストス・ドメインに立ち向かい、ドリアンの力を打ち砕くために、勇気を持って戦い続ける覚悟を胸に秘めているのだ。


「いくぞ! 俺たちは負けない!」

「ええ、わたくしたちが力を合わせれば、あんなドリアン、一撃ですわ!」


俺たちは叫び、最終決戦に打って出た!

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