第28話:ドリアン王との対峙

俺とメロンナ姫はドリアン王の玉座にたどり着いた。そこにはドリアン王が座っていた。彼は黒いローブと王冠を身につけていた。彼は俺たちに冷たい目で見つめた。


「ようやく来たか。スイカ太郎とメロンナ姫。私の部下たちをやっつけて、よくもここまで来たな。君たちはなかなかやるじゃないか」


「ドリアン王……、お前はこの世界の創造主であるスイカに反逆した罪で、この世界から消えるべきだ!」

俺は言った。


「スイカ? ああ、あの偽神のことか。彼女はこの世界の創造主ではない。彼女はただ、私が作ったこの世界の一部に過ぎない。彼女は私に従うべきだったのだが、私に反抗したばかりに、私は彼女を封印したのだ」


「そんなこと言っても無駄よ! スイカはこの世界を愛している! スイカは私たちに力を与えてくれた! スイカは私たちと一緒に戦ってくれた!」

メロンナ姫が言った。


「愛?力?戦い?そんなものは無意味だ。私はこの世界の全てを支配する者だ。私はこの世界に奇跡を起こす者だ。私はこの世界をドリアンの世界にする者だ。君たちは私に敵わない。君たちは私に服従するか、死ぬか、選べ」


「選ぶ必要なんかない!お前はこの世界から消えろ!俺たちはお前を倒す!」俺が叫んだ。


「お前を倒す!」メロンナ姫も叫んだ。


俺とメロンナ姫はドリアン王に向かって走った。ドリアン王も立ち上がって、俺たちに向かってきた。ここで決着をつけるぞ!


しかし、そのとき、ドリアン王が口を開いて言った。

「待てよ。君たちは本当にスイカを信じているのか? 本当にスイカがこの世界の創造主だと思っているのか?」


「当然だ! スイカはこの世界を作った者だ! スイカはこの世界の真実だ!」

俺が言った。


「そうか? では、証拠はあるのか? 君たちはスイカがこの世界を作ったという証拠を見せてくれることができるのか? 果物が神だというのはありえるのか?」

ドリアン王が言った。


「証拠? 証拠なんて必要ないわ! スイカは私たちの心に存在するのだもの! スイカは私たちの感覚に直接現れるのよ!」

メロンナ姫が言った。


「心? 感覚? そんなものは錯覚だ。君たちの心や感覚は私が操っているのだ。私は君たちにスイカの存在を信じさせるために、スイカの幻を見せているのだ。私は君たちにスイカの声を聞かせるために、スイカの音を響かせているのだ。私は君たちにスイカの力を感じさせるために、スイカの光を差し込ませているのだ。私は君たちを騙しているのだ」


「嘘だ! お前が言っていることは嘘だ! スイカは私たちを騙していない! スイカは私たちに真実を教えてくれた!」

俺が言った。


ドリアン王はせせら笑い、語った。

「真実か、嘘か。それは人間の小さな存在が理解し得るものではない。スイカの存在を信じるなんて、あなたたちの限られた知識と経験から生まれた幼稚な考えにすぎないのだ。私がこの世界を創り上げ、支配していることは確かだ。それに対して、スイカは何だ? ただの幻想、私の存在を否定するための幼稚な思い込みに過ぎない」


信じることがなんだって? 愚か者め、私は信じる必要もない存在だ。私はこの世界の主であり、創造主でもある。スイカなどという小さな存在が私に敵意を向けるなど、どうでもいい。私が望むなら、この世界は瞬く間に消し去られることだってできるのだ。


私の支配を拒むなんて、あなたたちはまるで虫けらのような存在だ。私の前に立ちはだかる勇気を持っているのか? それならば、私の力を目の当たりにしてみろ。私の力は無限であり、あなたたちを蹂躙することなど容易いことだ。


この世界は私のものだ。私の思いのままに従い、私に従わない限り、あなたたちはただの存在意義のない虚無になるだけだ。私に逆らうことなど愚か極まりない。まだ間に合う。私に服従することを選ぶのだ。それが唯一の道だ。


真実? 真実などない。この世界には私が作った偽りしかない。私はこの世界の真理だ。私はこの世界の法則だ。私はこの世界の絶対だ。君たちは私に逆らうことができない。君たちは私に屈服するしかない」


「そんなことない! お前が作った偽りには負けない! お前が作った法則には従わない! お前が作った絶対には屈服しない!」

メロンナ姫が言った。


「では、どうする? 君たちは私にどうやって勝つつもりだ? 君たちは私にどうやって反抗するつもりだ? 君たちは私にどうやって自由になるつもりだ?」ドリアン王が言った。


「それは簡単だ! お前を倒せばいい! お前を倒せば、この世界から偽りが消える! お前を倒せば、この世界から法則が変わる! お前を倒せば、この世界から絶対が崩れる!」俺が言った。


「そうか? では、試してみろ。私は君たちに挑戦する。私は君たちに最後の試練を与える。私は君たちに最後の奇跡を見せる。私は君たちと最後の戦いをする」ドリアン王が言った。


「それでいい!俺たちはお前に挑む!俺たちはお前に勝つ!俺たちはお前と戦う!」俺とメロンナ姫が言った。


俺とメロンナ姫とドリアン王は互いに睨み合った。ここで決着をつけるぞ!


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