6
その夜。
俺はすぐパーティメンバーが休んでいる周囲をサーチし、見えない位置で結界を張る。
夜営場所に戻ろうとすると、川の方から水飛沫の音がする。
「ひゃー、気持ちいいわね!」
「でもモンスターに気を付けないとね。」
「居なそうだよ。」
ダリアとクララの声がする。
一瞬静かになって、再び会話が始まる。
「ねぇ……ダリアは本気なの?」
「ええ、本気。クララもそうでしょう?」
これはフラグのようだ。
これ以上聞いても益は無いので、水遊びフラグとかをぶち壊すべく、夜営地に戻った。
戻ったら戻ったで、ロジャーとネネが居ない。
まあ結界からは出られないだろうから、放っておこう。
翌朝、俺は夜中中探索及び、結界外のモンスターを倒したりしていたので、パーティが何をやってたかは知らない。
俺がみんなの元へ戻ると、既に集まっていた。
「もう、どこ行ってたのよ!」
「…ちょっと魔法の練習を。」
一番最初に駆け寄って来たのはクララだった。
何だか少々怒っている様子だ。
「夜中も明け方もウェルナートの所に行ったのに居なかったんだもの!」
何をしにそんな時間に来たのか…。
「べっ、別に心配してたわけじゃないんだからねっ!」
ツンデレ属性か。
妻と逢う前の俺だったら喜んでいただろうな…惚れはしなかったが。
「まあまあ、みんな無事だったし、先を急ごうよ。」
まとめ役なのかリーダーなのかわからないが、ロジャーはぐだぐだ感を纏めてくれる良い存在だな。
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