シンプル

「猫のお世話とお前の人生、どっちが大切なんか!」

 

 刺さりそうであまり刺さらなかった名言を言われた事がある学生時代。

   

 俺は高校三年生の時、遅刻をよくする様になった。

   

 朝の満員電車が嫌になり、徒歩で学校に向かっていたからだ。

  

 遅刻というスキルをマスターしたある日、後輩から子猫を預かることになり、家で少しの間飼う事になった。

 上記で話した内容がこの後、担任から言われた名言になる。

  

 あまりにも遅刻を繰り返していた為、俺はありとあらゆる言い訳を担任に試していた。

  

「トイレの鍵が壊れていて、出られなかったので遅刻をした」と言った時は「嘘をつくな!」の一言だった。

  

「トイレで寝ていたので遅れました」と言った時は「お前はウンコをしながら寝るのか!」と呆れた様な返答を頂いた。

  

 数々の言い訳を言い続けた俺もついにネタがなくなってしまい「目覚まし時計が壊れていたので遅刻した」とシンプルな言い訳をした。


 すると担任は大爆笑。

  

 凝ったものよりも時にはシンプルな方が受けが良いと学んだ出来事。

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