第9話「きっと冬の寒さのせいね」(2023/12/8(金)作成&某所で投稿)
《きっと冬の寒さのせいね》
ソラ男(中央)もカッコいいけど。その隣の“透子(とうこ)”さん(左)のキリッとした表情もたまらなく好きだなぁ、と思ってしまう。
“透子”さんは、ソラ男が呪いで女性化していた時に、そのことを隠して、ソラ男の「特別養子に出されて生き別れた双子の妹」の設定で名乗った一華美 透子(いつかみ とうこ)の姿を、その時にソラ男が飼っていた綿白魂(わたしらたま)(※)ちゃんたちが記憶していて。後になってその姿をコピーして擬態するようになった時に、女性化していた時のソラ男の設定を引き継いで“透子”さんと名乗っていて。
ソラ男に本当の妹のように可愛がられて、可愛い系メイクを教えられてからは、双子設定でソラ男と同年齢のはずだけどずっと年下に見える可愛い系の姿でいることが多くなったけど。たまに、目付きの悪い、でもベースは綺麗な顔立ちのソラ男の女性バージョンとして、今みたいなキリッと系の綺麗なお姉さん風のメイクの時があって。
“透子”さんというより“透子”ちゃんと呼びたくなる可愛い系メイクの時も好きだけど、キリッとしてる“透子”さんの時の方がもっと好きに思っちゃって。これは憧(あこが)れる気持ちからとは別に……。
ずっと昔、今の私や18歳も上のソラ男が生まれるよりもずっとずっと遠い昔から、“透子”さんを……というか女性版のソラ男によく似た誰かを……知っていた気がするよ。なんでか知らないけど。
気兼ねなく話せるお友達のような関係で。それがずっと続くと思っていたんだけど……何か別れ別れになるような出来事があって……離れ離れになってしまった、そんなイメージが。胸にそのとき感じた痛みさえ残っているようなリアル感さえともなって浮かんだんだけど。
私、ちょっとおかしいのかな?そんなことを思ってしまうなんて。どうかしちゃったのかな?私が今好きなのは、ママやパパの昔からの知人で同世代(2023年で34歳)の男性のソラ男のはずなのに。女性の方が好きなのかな?
でも、キリッと“透子”さんの姿にときめいても、“透子”さん自身のことは恋人としてどうにかしたいとは感じていない。でも、女性化したソラ男である透子さんなら……。
□ ■ □
奏良音(そらね)(右)はソラ男越しにキリッとメイクな“透子”を見て、ドギマギしている自分に戸惑っていた。
(……これはきっと、冬の寒さのせいだよね?寒くて凍(こご)えて心臓がぎゅっとしてる、それが痛みに感じているだけ)
そんな風に考えてみる。
(だけどそれで生まれたこのモヤモヤとした気持ちは……どうしたらいいと思う?ソラコエル……あなたに会いたいよ…………!???あれ?ソラコ、エル?って誰のことだっけ?)
ふとすがりたい相手として思い浮かんだ名前に、だが覚えはなく、さらに戸惑う。
(きっとこれは、寒さのせい、だよ……)
※※これはフィクションです※※
前に、ソラ男の顔(男性整形モーヴェビサージ)のまま女性っぽい髪型と服で女装というか女性版のソラ男と、天使コーデの奏良音(そらね)で、それぞれソラコエルとソラネエルという女天使で、天界での女の子同士の会話をさせる投稿をしていたのに、思いつきで関連付けてみた☆
▼本文中で記載を忘れていた注釈▼
(※綿白魂(わたしらたま)たちは、ナノマシン『ケサランパサラン』が集合して、手のひら大から人間の子供くらいの大きさまでの、ふわもこな白い毛玉の不可思議生物の集団で。
だがしかし、ナノマシン『ケサランパサラン』のモデルになった、この世界を構成する物質、粒子を2種類に分けた時のソレの化身としてのケサラン・パサランの意思が宿っている。
この世界を構成するケサラン・パサランは、この世界の前の世界を滅ぼし、この世界に再構成した、実質的な神と言っていい存在の8代目猫神魔王、新弥(あらや)の僕(しもべ)に、過去の世界でなっていて……。その新弥(あらや)の魂を別途宿しているソラ男に懐いている。
そもそも綿白魂(わたしらたま)形態は、人に擬態していたナノマシン『ケサランパサラン』が分解消滅して完全に消えたように見えた時に、“何もない”空間からソラ男が無意識に掴んで“取り出した”ものが、ふわもこな毛玉生物で、それは一度は分散したナノマシン『ケサランパサラン』を素材に再構成された存在だが。
新弥(あらや)でもあった前世的な記憶をその時、完全ではなくとも取り戻していたソラ男が、ケサラン・パサランのイメージを重ねたことで、ケサラン・パサランとナノマシン『ケサランパサラン』の集合体の綿白魂(わたしらたま)たちがリンクした形になる。
見たものの姿と場合によっては記憶までもコピーして擬態する能力は、ナノマシン『ケサランパサラン』に搭載された基本的な機能だが。ケサラン・パサラン自体が、世界を構成している物質の象徴にして、実質的にも世界を構成しているので。この世に存在するものは自在に構成して作り出すことは得意中の得意である。
というか、それを再現することをコンセプトに、アドヴァンスド・アバター社アメリカ支社に所属するDr.ワールドエンドによって作られたのがナノマシン『ケサランパサラン』なのだが。その製作過程には、当時新弥(あらや)に意識を明け渡していたソラ男というか、ソラ男の体を借りて表に出ていた新弥(あらや)も手伝いで参加していた)
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