詩 ラストダンジョンで迷子になった

仲仁へび(旧:離久)

第1話



「あのー、勇者様がいないんですけど」


「はぁ!? あのバカ目を離したらすぐ迷子になるんだから」


 ラストダンジョン もうすぐゴール

 旅の終わりは すぐそこだ


 魔王討伐 人類の悲願

 皆が待ってる 世界の夜明け


 けれど だけれど たどり着かない

 決戦場に たどり着かない


 東はどっち 西はあっち

 方角なんてわかりません


 ちんぷんかんぷん

 とにかく勘で

 歩き回ったら

 大惨事


 ばっさばっさとモンスター

 雑魚を切り裂き 遭難中


 トラップかかって あちこち爆発

 落とし穴とか 転がる岩とか


 体力消耗

 今すぐ死にそう


「ヒール!ヒール!ついでにヒール!」


 1000HP回復


 1000HP回復


 1000HP回復

 

「あの、すみませんでした。次からは慎重に行動しようかなと」




「ストーリー」


 勇者様、魔王倒したら次なんてないですよ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩 ラストダンジョンで迷子になった 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ