バレエ用語集 ~ 『エトワール1993』を読むために
KKモントレイユ
バレエ用語集【あ行】
【あ】
〇アッサンブレ
片足で踏み切ってジャンプし、空中で両足を集めてそろえ、両足で着地するジャンプ。
〇足のポジション
足のポジションは主に一番、二番、四番、五番を使う。このとき足はアンディオールを意識する、お尻を締めるように意識し、足を付け根から外向き回すように開く。足先だけ開こうとすると膝や足首を痛めることになる。
◇一番ポジション
両足を百八十度開き足を重ねず踵と踵が付く。
◇二番ポジション
一番ポジションから両足の踵が肩幅ぐらいまで真横に開く。
◇五番ポジション
左手でバーを持つ場合、右足を前、左足を後ろに重ねる。一番ポジションから足を重ねる感じ。右足の踵が左足のつま先の前。右足のつま先が左足の踵の前にくる。その際、重心は両足すべてに均等にかかっていることを感じる。
◇四番ポジション
五番から前の足を一足分、一足分とは踵からつま先であるが、四番の広さはもう少し狭くてもよいのではとも思われる。
◇
どのポジションも足裏に重心が均等にかかっていること、その軸が床に対して垂直であることを感じることが大切だ。
〇アダージオ
ゆっくりした動き。動きを止めずにゆっくりと動作をつなげていく。ゆっくりした踊り。
〇アダージオ
女性と男性が踊るパ・ド・ドゥ、グラン・パ・ド・ドゥで最初に二人が一緒に踊る踊り。ゆっくりした曲で男性が女性のターンやバランスをサポートしたり、男性が女性をリフトする踊り。
〇アチチュード
片足を後ろに上げキープする。上げた足の膝を緩やかに曲げた状態。あるいは上げる方の足のつま先を軸足に沿わすようにつま先が軸足の膝の位置にくるまで上げる。この時、上げた方の足の膝がくの字になる(ルティレとかパッセという、正確にはパッセは通過するという意味なのでこの形をさすものではない)この状態から上げた足をこの形のまま、つま先が真後ろ九十度のところにくるまで上げる。
〇アーティスト
バレエの階級。コール・ド・バレエ(群舞)を踊るダンサー。
〇アテール
アテール(À TERRE)は「地面に」の意。足裏を全部床に付ける。
〇アラセゴンド(ア・ラ・セゴンド)(ア・ラ・スゴンド)
2番の意味。ポジションの2番を意味する。
他、足が横にあること。足を横にあげることを意味する。
〇アラセゴンドターン
男性の回転テクニック。フェッテの要領で右回転(左足軸)のターンの場合、右足を振って一気に立ち上がるところまでは同じであるが立ち上がったあと、右足を巻き込まず、足は膝を伸ばして横九十度に上げたまま回転を続ける。
〇アラベスク
アチチュードの上げた足の膝を伸ばす。上げた足の膝を伸ばし、真後ろにまっすぐ九十度の位置まで上げる。
〇アンシェヌマン
バレエの基本動作を組み合わせ踊りの様にしたもの。バレエではステップや基本動作を『パ』という。二つ以上の『パ』を組み合わせてバレエの踊りにしたものをアンシェヌマンという。普段のレッスンではセンターレッスンの終わりの方で曲に合わせて行う。
〇アンディオール
外側に回転させるように足を付け根から開く体の使い方。バレエでは動きの中で、どの瞬間にも足先が内側に入ってはいけない。
〇アントルシャ・カトル
カトル
五番ドゥミ・プリエからまっすぐ上に跳ぶ。右足前左足後ろの五番から跳ぶとき、空中で少し足を開いて左足前右足後ろにとじる、もう一度少し足を開いて右足前左足後ろの五番に下りる。跳んでいる間、膝、足首はまっすぐ伸ばす。
〇アントゥールナン
回転をする動き、テクニック。
〇アントルラッセ
ジャンプの一種。右足を前に振り上げる場合、シャッセなどで体を引き上げながら助走をつけ、右足を前に振り上げてジャンプする。空中で体を左に百八十度半回転する。それと同時に空中で右足と左足を入れ替えるように左足を後ろに振り上げる。左足は真後ろに九十度あるいは四十五度上げた状態で右足で着地する。
〇アントレ
女性と男性が踊るグラン・パ・ド・ドゥで最初に二人が登場するときの曲、その踊り。華やかな曲が多い。
【い】
〇板付き・板に付く(舞台用語として)
「板付き」とは舞台の幕が上がったとき、舞台に立っている状態。ダンサー、役者が舞台の立ち位置に立った状態で幕が上がること。
【う】
〇ヴァリエーション
ソロ(一人)で踊る踊り。
【え】
〇エシャッペ
足を五番ポジションのドゥミ・プリエから、一気に二番ポジションに開いてポワントで立つ。そして、五番ポジションにのプリエに戻る。この時ジャンプせず足をスライドさせるように五番のドゥミプリエから二番のポワントに立つ。
〇エトワール
パリ・オペラ座バレエ団の階級。星を意味する言葉。主役級ダンサー。バレエ団の顔となるダンサー。
〇エファセ
体の向きと足の関係で、踊り手が舞台から客席を向いたとき、正面御向く向きを体の向きの一番という。そこから時計回りに四十五度ずつ刻んで向きのポジションが決められる。
まず、正面が一番。右斜め前が二番。右(正面から九十度)が三番。右斜め後ろが四番。後ろが五番。左斜め後ろが六番。左(正面から九十度)が七番。左斜め前が八番。
これはワガノワ・メソッドのポジションです。
体の向きが右斜め前(二番の向き)のとき、右足を前(ドゥバン)に出すと客席から見てダンサーの体が開いた形になる。これがエファセ・ドゥバン。
体が同じ向きで左足を前に出すと客席から見て足を交差させた状態になる。これがクロワゼ・ドゥバン。
体が同じ向きで左足を後ろに出すと客席から見て体が開いた状態になる。これがエファセ・デリエール。
体が同じ向きで右足を後ろに出すと客席から見て足を交差させた状態になる。これがクロワゼ・デリエール。
〇エファセ・アラベスク
エファセは客席から見て体が開いた状態。例えば客席から見てダンサーの体が左を向いているとき左足(客席から見て手前の足)を上げた状態がエファセ。これに対して客席から見たとき、ダンサーの体の向きが左を向いた状態で右足(客席から見て奥の足)を上げた状態をクロワゼという。
アラベスクは片方の足をまっすぐ伸ばして後ろに上げるポーズ。
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