第28話 デート、終幕!らしいよ知らんけど
ま、とりあえず晶子と仲直りできたなら良かったじゃんか。
このデートに意義はあったね。
おまけに百合子の好感度もあげれたはずだし。
「ね、健人くん」
百合子がジト目で見てる。
ん?これ晶子との関係疑われてんじゃないの?
「あの子のこと好きだったんだ」
「昔の話な。さっきまで仲違いだってしてたし」
「ふーん」
「信じてないわけ?」
「だってあんな可愛い子好きだったなら、そう簡単に想い、変わらないでしょ?」
…そういうものなの?
アタシは天使だから人の心なんてわからないから なんとも言えないけど。
「んなこと言っても、仲違いしてたんだぜ?あいつ口調キツいし」
「でも美人だし、モデルさんみたいにスラッとしてて、背も高いから女の僕でも憧れちゃうよ!…あと胸に親近感わくし」
貧乳同盟かな?
背丈は違くても、まっ平らなのは同じだもんね。
「モデル体型とか、背が高いとかはどうでもいいかな~おれは」
「そうなんだ。…ちんちくりんでも気にしないんだ」
ん?これは…
「しないしない!…大事なのはそんな所じゃないからな」
「ふ、ふーん。そっかそっか」
おや?わりと嬉しそうじゃんか。
こりゃ今回でかなり好感度稼げたかもよ。ワンチャンあるかも。
「ねえ、兄さん。まだ遊ぶの?」
と、弟の月人くん。
まあ彼にとっては付き合わされてるだけだし早く帰りたいのかも。
でも本来の目的は彼と百合子妹の仲をとりもつ事だし…
「ぼやくなって。じゃあこれから四人で回ろうよ。な?三浦さん」
そう、同意を求めると…
「百合子でいいよ。友達なんだからさ、もっと気安くしてよ!」
名前呼びの許可再び。さっきは結局呼び損ねたもんね、
「ま、マジ…?」
急に目が泳ぎだすタケ。
いいって言ってるんだから戸惑うなよな。そもそもさっきも言われたろ。
1 百合子ちゃん
2 百合子さん
3 百合子
……おそらくボーナス選択肢だね。地雷はないはず。ただ好感度アップとなると…
「ゆ、百合子ちゃん…とか?」
いや、聞き返すな!
別にちゃんだろうが、さんだろうが、呼びつけだろうが、許可出たなら男らしく呼べ!
でもさん付けは無難すぎるし、呼びつけかちゃん付けの二択だろうから間違ってないかな?
「ちゃ、ちゃん付けは慣れないな~あまりそんな呼ばれ方したことないし。ほら僕ってこんなんだし女の子扱いされずらいから」
こんなん…ボーイッシュッて事かな?一人称も僕だし、活発な子だもんね。
でも普通に女の子に見えるし、かわいらしいけどね。
男女問わず人気あるみたいだし。
…もしかして自分が人気者って気づいてないのかな?
「い、嫌なら止めるけど…」
「あ、え、いや!嫌ではないよ!て、照れるだけで…」
「じゃ、じゃあ百合子ちゃんで…」
「う、うん…」
お、これは正解くさいね!
………静寂が流れるらしいよ。
互いに照れて顔を合わせない。
「兄さん」「お、お姉」
弟と妹が兄、姉に声をかけた。
「はひ!?」「ええっ!?」
変声で驚く両者。おいおい似た者同士か?
「…なんか立場逆転してないお姉…」
「逆…転?」
「二人の仲取り持ってるみたい」
「ば、なに言ってんの!向日葵!」
手をバタバタしてる百合子。
でも妹の言い分も間違ってないよね。そっちよりタケと百合子の仲のがよくなってるし。
「奇遇だね。こっちもそう思ってたことだよ」
と、月人くんが同意。
「はひ!?そ、そそそそそそうですか!?」
…この妹、月人くんにだけはこんな態度しかできないのかな?
♢
その後というもの、互いに遊びほうけて、なんだかんだみんな楽しく遊べてたらしいよ。
ダブルデート成功だね。
出た選択肢もどうやら全部最高の結果だったらしいし、好感度ボーナスもついてたりして。
「じゃあまたね!また四人でダブルデートしよう!」
「も、もちろん!」
そう、タケと百合子は約束を交わした…
もう百合子1本でもいいんじゃないかなこれ。晶子とも仲直りしたから悪くはないかもだけど…
「次は佐藤さんの好感度あげるかな~」
……もう一人の候補か。
なんだよまだ一人に絞れてないの?
つづくらしいよ。
次回は久々の佐藤静流回…の前に美波くんたち何してたのかかな?
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