第25話月人くんと晶子の関係話らしいよ知らんけど

「ねえタケ、あの二人も幼なじみなわけだよね?仲いいの?」


アタシは質問したらしいよ。


「いいぜ…おれなんかよりな」


百合子に聞こえないような小声で答えた。


ふーん…そのわりには晶子の奴、緊張した様子じゃん。どーいう事?


…ん?待てよ…

月人くんはわりとモテるんだよね?百合子の妹みたいに好いてる子いるし。


確か前にタケの奴…言ってた。


「「おれが好きだった子が月を好きだった」」


そしてそんなことを思い出さないといけないとも前に言ってた。

18話参照らしいよ。


…タケと晶子は仲違いしてる。

そして月人くんに対してはよそよそしいながらも照れが晶子に見える…


まさか、


「晶子って月人くんに振られてる?」


アタシが言うとブンって音が鳴るほど速度で首を振り、タケはアタシを見た。


「で、あんたは昔、晶子が好きだった…それきっかけで仲違いしたりした?」


…口をぱくぱくしてるタケ。

ビンゴだね。さすがはアタシ、洞察力あんな~


仲違いの理由大したことないと思ってたけど間違ってないねコレ。

弟に対する嫉妬か、それとも晶子によからぬ事言ったのかな?


どうせ謝るに謝れずここまで来たんだろーなー

…全く。どっちも素直じゃなさそうだしね。


詳しく聞きたい所だけど、百合子もここにいるし、後回しかな。


で、その百合子はというと…


「誰あの子?月人くんと親しそうだけど…もしや妹のライバル候補!?」


まあ、間違っちゃいないかも。

ん?でも今は学園で人気の東とかいう奴が好きらしいし、タケの攻略候補なわけだし…そうでもないか?


むしろタケの攻略候補と考えると百合子のほうがライバルになるかもしれないね。


って、それじゃタケを取り合ってるみたいになるか。そういうわけではないもんね。


「あー!向日葵はおどおどしてて動く気配ないし!ここはお姉ちゃんの僕が動くしか…」


なんか百合子の奴暴走しそうだ。

どうしようか…


1 様子見ようぜ


2 おれが行く


3 手伝うぜ


あ、選択肢。めっちゃ無難な選択肢だなあ。

変化球みたいなものがないよ。


様子見に、一人で行くか二人で行くか…か。

様子見はどう転ぶかわかんないし、どうせ行くなら一人のほうがカッコつく気がするけど…


…待てよ、コレって様子見以外は晶子の好感度にも響くかも…

その場合…


「手伝うぜ」


ーー!?3番か…

少し以外だけどコレ晶子の事も考えてなのかな?


「考えての事だよ」

「なるほど。…って、思考読むな!」

「読むなって、お前が気づいてないだけでわりと口に出てるぞ」


マジ?


「となると今までも選択肢でアタシの考え漏れてたろうし、参考にしてた感じ?」

「参考にはしてた」


…なんだかんだ手伝ってたのかアタシ。


「…どうしたのいきなり」


百合子が突っ込む。

端から見たらいきなり独り言始めたように見えるしね。


「い、いや!なんでもねえよ!?さ、行こうぜ」

「よっし!妹援護だ!」


大丈夫かな…



つづくらしいよ


次回はよくよく考えたらヒロイン候補の顔合わせになるね。どうなるかな?

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