第17話   さっきの選択肢?らしいよ知らんけど

 あの後それなりにお話出来たらしいよ。

 少なくとも佐藤とは打ち解けに成功したと言っても過言ではないでしょ。上手くやったなー。


 …晶子のほうはどうだろ。多分上がりも下がりもしてないと思うけど…


 …ちょっと様子見に言ってみよっかな。

 そう思いアタシはタケから離れ武内晶子の元へ行ってみるらしいよ


 教室で友達と駄弁ってるね。

 やれイケメンがどうのとかペチャクチャしゃべってるよ。


 この子が好きらしい東って男の子も少し気になるな。


 すると…


「そういや晶子、さっきの掃除してた男子知り合い?」


 お、友人がタケについてふれたよ!


「…まあ、ね。一応幼なじみだよ」

「え?そうなの?なになによからぬ関係だったり~?」


 茶化す友人に少し苛立ちを見せる晶子。


「そんなんじゃないって。昔は…まあそこそこ仲良かったけども、ちょっと仲違いしたから疎遠だけどね」

「何があったの?」

「いや、大したことじゃないけど…」


 う~ん知りたいけど話してくれなそうだな。


「それにあいつこれ見よがしに佐藤さんと掃除して…サボったウチになんか言いたいことあんなら言えっての…」


 ん?あんまり印象悪くないのか?


 下手に会話続けなかったからなんか気になってるのかも。

 好感度上がったわけではないかもだけどこの影響で今後何かに響くかもね。


 好感度上下なし。

 ただ気になりだしているもよう。



 意外と順調かもね。

 この調子で次は三浦百合子にでも会いに行くのもありかも。


 アタシはタケの元に戻るらしいよ。



 ♢



 タケの元へ戻るとわりと上機嫌だ。佐藤さんと仲良くなれたしね


「佐藤さん…いい子だな。まだ一人に絞ってはいないけど彼女が一歩リードかも」


 意外だな。容姿でいえば三人で一番地味なのに。まあ大事なのはそこじゃないしね。気が合うとか相性的なものが一番だろうし。



「朝馬くん!」


 ん?誰かに呼び止められたらしいよ。

 あ、三浦百合子じゃん!


 陸上部だからユニフォーム姿だ。


 ボーイッシュだし胸もないけど、健康的な体つきに汗がにじんだ薄いユニフォーム姿はわりとセクシーかも。


 しかもなんか彼女警戒心ないしチラリズムみたいなこと引き起こしてそう。

 現に今暑くて服バサバサして体に空気入れてるんだけど…なんか肌見えるし。


 …デリケートな所は見るなよタケ。なんか視線泳いでるけども。


 というか何用?走ってきたけど。


「み、三浦さん?な、なんか用?」


 何動揺してんの。ジロジロ見るなよあまり。


「ハーハー。ご、ごめんね。いや、大したことじゃないんだけどさ…妹が、」

「妹?」


 ふーん妹いるんだ。


「うん。妹がさ、紹介してほしいって」

「オ…」


 今オレを紹介してほしいってこと?と、タケは言いかけたね。

 でもなぜか止めた。何故なら、


 選択肢がでたからさ!


 1 オレを?


 2 美波の事を?


 3 弟かな?



 これどれ選んでも好感度下がるとは思えないな。間違えても違う違う、ですむし。


 …これはボーナス選択肢だな。


 実は外れがない選択肢が出る事もあるのさ。それがボーナス選択肢。


 …ただ外れがないだけで、好感度上がる選択肢は一つだけなんだけどね。


 さ、どうするタケ。



 つづくらしいよ


 次回は誰を紹介するか、だね。



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