星屑戦記(ナルシスト主人公のイカれた旅路)
メガゴールド
プロローグ 受難の旅、始まる
199x年――東京。
今天界軍と帝王軍による一大決戦が行われている。崩壊する町、死にたえる数々の人物……
果たして勝者は……
――と、言うのはこれからの物語には関係ない。
その戦いによってできた、次元の狭間に、ある二人の人物が落っこった。
その狭間はこの世とは全く別の異世界へと繋がっていた。
二人は……異世界転移したのだ。そのお陰でこの激戦から逃げれたからとても幸運だった。……はず。
♢
その二人の人物は目が覚めると森の中だった。見知らぬ土地に困惑した二人。
一人は美形の少年。年代は15、6くらいの中学生か高校生くらいと見える。青髪ロン毛。
もう一人は少年より少し年上っぽい美人なお姉さん。金髪ボブカット。
二人は幼なじみらしいのだが、
「あなた、……誰ですか?」
少年は記憶を完全に失ってた。
美女はショックを受け、名を名乗ろうとしたが……名前が出てこなかった。
どうやらこの世界に来ると、元いた世界の自らの名前を忘れてしまうらしい。
少年にいたってはすべての記憶をなくしてるようだが。
途方に暮れる二人の前に一人の女が通りかかる。大きな帽子をかぶり、テンプレ的な魔法使いのような格好をしている。
女の第一声は、
「い、イケメン!?」
美形少年にとんでもなく食いついた。それを聞いた美少年は思う。
(そうか、僕はイケメンなのか)
記憶を失ってる上に、鏡もないから自分の容姿がわからない。だが、通りすがりの女性の第一声がイケメンなのだ。イケメンで間違いない。そう彼は思った。
実際超イケメンなのは事実なのだが、これで彼の人格形成に影響が出ることになる。
なにはともあれ現地人、食いついたついでに、いろいろ聞こうと美女は事情を説明し、ここはどこか聞いた。
「ここはアルファ王国、自然の豊かな平和な国よ。ついこの間まではね」
魔法少女はそう言った。
ついこの間まで……
それはつまり、今は戦争でもしているのだろうか?
「話聞いた限り、きたみたいね異世界から。それはつまり可能性あるわね。勇者の」
「勇者?」
わけがわからない。そんな二人に魔法少女は言う。
「とりま、来て。国に」
魔法少女はニヤニヤしながら美少年の手を引っ張る。……怪しいと美女は思う。
「そういえば不便ね。名前ないと」
確かに。
「二人の守護星座は?」
守護星座とは誕生日の12星座の事だ。
「彼はてんびん座、私はうお座だけど……」
「ライブラ……リブラ。ピスケス……パイシーズ……うーんよし、少年はリブラ、女はシズって事で」
どうやら12星座そのままか、モジッた名前をつけたようだ。
「ちなみにあたしはさそり座、スコーピオン、スコーピアスをモジッた名前、ピアスね。よろしくリブラ!」
……シズは無視か。
リブラ、シズ、そしてこのピアスの三人は揃ってアルファ王国に向かう事に。さて、どんな苦難が待ち受けているのやら。
――つづく。
「これはプロローグ……次回から頭おかしい展開になるので、次回もよろしく!」
「次回 王国の危機?らしい。 さてどうなるやら」
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