NTR

神澤直子

第1話

「これ、なんだと思う?」

「何、それ」

彼が私の手にある小さな小瓶を覗き込んだ。

「ふふふ、爆薬」

「爆薬?!なんで?!」

嘘はついていない。私の手の中にあるのは小さなダイナマイト。

「私、心臓が弱いんだよね。それでちょっとだけ血圧も高い」

「薬ってこと?」

「そう」

夕方。そろそろ彼の彼女が仕事から帰ってくる。

そして私のいないこのベッドで二人、今夜も眠りにつくのだろう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

NTR 神澤直子 @kena0928

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る