第7話【再会】
朝日が昇る…眩しい太陽が、俺たちを眠りの底から目覚めさせる。
「んん〜……マスター、おはようございます…」
「あぁ、おはよう。起きたんだったら早く支度するぞ。」
「あ、はい、では、朝ごはんの用意をして行きましょう✨」
「……………分かった…」
昨夜見た夢を思い出す。その夢のせいでまともに眠れなかった。
「………チッ…」
「?マスター、目、大丈夫ですか?クマができていますけど……」
「ん?あぁ、大丈夫だ、ちょっと夢見が悪くて寝れなかっただけだ、ほらさっさと食って行くぞ、わかったな?」
「……はい…(心配だなぁ…)」
「…………」
ザザッ……
「ルフ、彼らの事は大丈夫?」
「うん!今のところ、兄者が強すぎて、なんも相手になかったし、危険もなかったよ。」
「そう、それは良かった……ルフ、言った通りに……」
「わかってるよ、ラート♡ちゃんとやってるから、安心して…あと、もうすぐそっちに着きそうだね……準備してて。あとの報告は〜……兄者の事なんだけど、もしかしたら……」
「…………わかった、引き続き頼むよ?ルフ♪」
「承知!!任せて♪」
「ショウ…ついたぞ…」
「ここが……兄さんから渡された地図に載ってた場所……」
結構古びてる館、でもとても大きい建物と、周りには、いくつか墓があった。
「不気味すぎねぇか?」
「ッ……!!ここは……」
「ん?どうし…」
バタッ………
ショウがいきなり倒れる。
「?!!!ショウ?おい!!大丈夫か!!!」
「………」
龍牙は必死に呼びかける、が、なんの反応もない。
「ショウ!!!ダメだ!!!……俺は…また……守れず…嫌だ……ショウ…頼む、起きてくれ……」
「…………スゥ-…」
「!!息がある………は…はは……良かった…良かった……とにかく、あの建物にッ?!!!」
ショウが息をしていることに安心し、気を取られていた為、気配に気づくことはなかった。
ショウを抱えようとすると、目の前には、先程の、謎の人物が、俺らを囲んでた。
「……なッ……」
「さっきはよくもやってくれたな……だがこれでもうおしまいだ、まぁでも、その子を渡してくれれば、命だけは助けよう……」
「…………」
「さぁどうする?」
「………だろ……」
「は?」
「…渡すわけねぇだろ!!!俺の大事なショウに、手ぇ出すやつは……ぜってぇに許さねぇ!!!」
龍牙は大声を出し、殺気立った目で彼らを見る。
「ッ…!!交渉決裂みたいだな……かかれ!!!」
「おおぉ!!!」
合図と同時に、武器を持った彼らは一斉に襲いかかってくる。
「ッ……もうあんな思いは懲り懲り……俺は…二度と…大切で大事な人を失いたくない……だから、ぜってぇ守る……」
「やれー!!!」
「ッ……」
「……させないよ…」
ぐああああああああああッ
「なっ……」
危機一髪、やられそうになった龍牙達を救う、謎の人物…だが、聞き覚えのある声…
「ッ…動かないッ……お前は……何者…」
「……君に名乗る名などないよ……大切なショウを傷つけたんだ、相応の覚悟はできているよね?」
ザシュッ……
素早い動きで敵の懐へ行き、動きを止め、一瞬で相手の首を、掻っ切る。
「ぐふぉッ……」
「……すごい…」
血の雨の中、たたずむ人物…
圧倒的彼らの方が数が多い、が、隙も見せずに、一瞬で相殺していく…。
龍牙はそれを、ただ見ることしか出来なかった 、敵わない…そう感じたんだろう…。
「よし…これで全部かな♪……ルフ、そっちはどう?」
「その声は…ラト…か……」
「……御明答♪凄いね、流石は龍牙君♪」
「お前は……敵なのか?…」
「敵だなんて失礼な、まぁでも、この状況では警戒は当たり前か……久しぶりだね、とにかく今は、ショウを連れて中へおいで♪」
敵なのか味方なのか分からない、だけど、ショウの安全が最優先と考えた龍牙は、大人しくついて行くことにした。
(…こいつが何を考えてるかはわからん…が、少し疲れた……ついて行くしか……無い、か…)
「さぁ、ショウをここへ、ようこそ…僕たちの隠れ家へ、まぁそろそろ移動するつもりだけど…ゆっくりして行ってね♪」
第7話【再会】
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