ハンターたるもの

鈴乱

第1話


 ハンターたるもの、狙った獲物は見失うわけにはいかない。


 一度、「これ」と狙いをつけたら、それを仕留めて自らの手に入れるまで、決して諦めない。それが、ハンターのハンターたるゆえんなのだ。




 実はこの世界には生来のハンターがたくさんいる。


 欲しいと思ったものを確実に仕留めに行く、最高のハンターがたくさんいる。


 ハンターになるのに資格は要らない。強いて言うなら、「欲しい」と思う心だけだ。


 心が疼けば、身体も勝手に動くというもの。


 心が求めるなら、それは次第に現実に近づく。




 さぁ、求めていこうか。


 自分が狙いをつけた獲物を。


 それがとんでもなく大きくても、辿り着くのがどんなに難しそうに見えても、

 この自分が欲しいと思ったんだ。


 ハンターとしてありたいなら、どんなものを越えてでも必ず辿り着かなきゃあ、ならねぇよなぁ?

 ハンターと、これからも名乗りたいのなら。ハンターとしての矜持がその胸にあるのなら。


 狙いを定めた「理想」を、「夢」を、捕らえにいこうじゃないか。

 

 だって、まだ終わってねぇから。

 まだ、命が脈打って、生きようとしてるんだろう?


 

 

 ……諦めるには、まだ、早すぎる。


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ハンターたるもの 鈴乱 @sorazome

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