使命


聖女は言った


「わたくしは、いつ死んでもおかしくない身です。

ですから、もうわたくしのことは、早くお忘れになってください」



騎士は答えた


「君は僕がいなくなったら、この世界から消えてしまうのでしょ?

君は僕がいなくなったら、新しい命が授かることもなくなるのでしょ?

もしそうだとしても、

君ができるだけ長く生きられるように僕が側でお守りします。

それが、騎士である僕の使命だから


そして、君の最後を見届けてあげますから、どうか御安心を」

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