下位ヘルム地域
@mono_00_
第1話 パーティ 起点
『たのむ!バフをかけてくれ!』
とリーダーのゼトムが言うと、アリサが攻撃力アップの呪文を唱える。
『いやぁ〜君のバフはよく効く気がするよ!』
『ありがと、でも無理はしないでねあなたが一番の戦力なんだから』
『わかってる、大丈夫さ』
このパーティは弓矢使いのロイ、魔法使いのアリサ、盾使いのライガがいる
この四人でいつもクエストをこなし、今日もいつも通りにクエストに向かった
『この先に討伐対象のモンスターがいるんだよな』『そうね』
眼の前に廃屋が見えてきた
『ちょっとそこで休憩しよう』休憩を終え立ち上がり歩き出そうとしたときに目に光る何かが廃屋の隙間から見えた
『あれは!虹色ヤモリだ!』
ゼトムがロックオンして投げナイフを取り出し素早くなげる
『くぎゃ〜』と小さい鳴き声と共にポリゴンになり消失しアイテムがドロップした
『赤だ!』ロイが言うと同時にゼトムが飛び出していた
「アイテム表示:虹色魔剣」アイテムを確認しアイテムボックスに収納するゼトム、そしてそのまま装備する
『やった、やったぞ!レアドロップ装備だ!俺のだ!』
沈黙するパーティのみんな
『行こうぜ!これがあれば余裕たぜ!』
と1人先に行ってしまう
『相手のモンスターのがレベルが上だから一人じゃ危ないよ』慌てて追いかける3人
ゼトムが目標に到着し、剣を抜く
『一人でやる気か』走りながらロイが言う
一気にイノシシ型のモンスター駆け寄り、突進を寸前で交わし一撃を加えると爆散しポリゴンになる
剣をみるゼトム
『こりゃ、いい最高だな!』
ゼトムの笑い声が響いた
__
町の酒場で食事を取る4人
『この魔剣は色んな属性を持っていて気の流れをうまく操れれば自在に使う事ができるらしいだ』
と楽しそうに語るゼトム
『そうなんだ、早く使いこなせるといいね』とアリサが言う
それからしばらくクエストをこなしていたある日
『パーティ抜けたいんだ』と言うゼトム
『もう一人でもいいかなって』4人で話し合いをしゼトムは抜けることになった
残った3人は戦闘のフォーメーションを新たに考え日々過ごしていた
ライガが前衛でアリサが強い魔法を覚え、ロイも新しく技を覚えた
『なんとか私達やれているわね』『うん、そうだね』『そろそろ上位のクエストをやってみないか』
『そうね、腕試しにそんなに危険じゃない採取クエストあたりかしら』みなで納得し後日クエストを受けた
『八星光茸は傘に八星があってここから少し北に行った所のキノコ林のどこかに群生地があるみたいだ』『そうみたいね、準備もしたしいくよライガ』
目的に場所に着き声の届く範囲でバラけ探す、途中キノコ型のモンスターや切株型モンスターに遭遇したが3人で危なげなく倒し進んだ
『あれ、光ってないか』ロイが声を出すそこには倒木の下の窪みのところに何かあって近づいてみると
『八星だ!』みんなで喜び採取して町に戻った
__
夕方に町についた
『良かったな』『そうね、私達も強くなったのね!』『まぁ簡単なクエストだったからね、でも良かったね』と談笑し飲みに行こうと話していたとき向こうの暗がりから何かがこちらに走って来るのが目に入った
『よぉ久しぶり、俺だよゼトムだよ』
そこには血でそうなっているのか、剣自体が赤くなっているのかは定かではない魔剣をもったゼトムがいた
『どうしたのゼトム、』
『いやまたパーティに入りたいわけじゃなくて無限洞窟に行っててさ』
無限洞窟とはまだ誰も最深部まで行ったことがなくどうなっているかどこかに続いているのかも分からない洞窟のことだ
『それでさちょっと敵が強くて先に進めなくてバフをかけてくれよ』
ゼトムがさらに喋る
『上位はドロップアイテムも凄いんだ、人生とは渇望し奪い取るものだろ』
沈黙のあとアリサが喋る『バフは一時的なものだよ』
ロイがアリサに目線をやる
『大丈夫さ、そんなに奥にはいかない』
『わかった』詠唱を始めてバフがかかりオーラが出る
『これこれ!』『前かけていたバフより強いやつだからね』
『そっか、ありがとなじゃあな』といい足取り早くすっかり暗くなった来た方に消えていった
ライガが口を開ける
『行っちゃったな』
『うん、どうしたら良かったんだろう』
しばらく暗がりを眺めていた
__
下位ヘルム地域 @mono_00_
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