【夫婦恋愛】夜店のあとは…

佐伯達男

夜店のあとは…

(ドン!!ドンドンドンドン!!)


7月の第2土曜日の夕方4時50分頃であった。


夏の夕暮れの空に土曜夜市の開催を知らせる空砲が鳴り響いた。


今治市中心部のアーケード通りに立ち並んでいる露店が次々と開店した。


同時に、人通りが少しずつ増え始めた。


アタシ・珠莉亜じゅりあ(21歳・ギャルママ雑誌の現役の読者モデル)は、ダンナ・ゆうと(23歳・ガソリンスタンド店員)と一緒に夜店デートに行く予定である。


ゆうとにはメールで『5時までには行くから、市役所前のローソンで待っていてね。』とあらかじめ伝えておいた。


3歳の長男をお泊まり保育の保育所に預けたアタシは、待ち合わせ場所に指定した市役所前にあるローソンへ向かった。


長男を保育園に預けたあと待ち合わせ場所へ行こうとした時に、長男が『やだやだ!!ママ、行かないで!!』と言うて泣いた。


長男が泣き止むまで多くの時間をついやした。


このために、ゆうとと会ったのは夕方5時を4分過ぎた頃だった。


ゆうとは、流行りのメンズTシャツにカーキー色のパンツとサンダルに、頭に大きめのサングラスをつけていた。


アタシは、上はターコイズのタンクトップの上からオフホワイトのサマーニットを、下はマキシ丈のスカートを着て、足にはおしゃれサンダルをはいて、白のトートバッグを持っている。


アタシは、ものすごくアタフタとした様子でゆうとのもとにやって来た。


珠莉亜じゅりあ、おせーよ!!」

「ゆうとごめんね。遅くなっちゃった…(長男)が急に泣き出したので、泣き止むまでに時間がかかったのよ。」

「そうか…(長男)は泣き虫だから、保育所で保母さん困らせているみたいだな…それじゃあ、行こうか。」


このあと、ふたりは腕を組んでアーケード通りへ向かって歩いた。


アタシとゆうとは、ゆうとの友人からの紹介で出会った。


出会って2分で好きになった。


その次の日に、ふたりは婚姻届を出した。


結婚した後は、アタシは育児とギャルママ雑誌のモデルの仕事…ゆうとはバイト中心の暮らしを過ごした。


ふたりがデートをしたのは、3年前の今治おんまく(夏祭り)の花火大会を見に行った時だったかなぁ~


………


話はかわって…


育児とバイトと読者モデルの予定から解放されたアタシは、ゆうとと一緒に夜店デートを目一杯楽しんだ。


この日、アタシは排卵日であった。


きょうこそは…


ゆうとに抱かれるのよ…


アタシは、心の中で強く言い聞かせていた。


アタシとゆうとは、アーケード通りを歩いて本町1丁目の角にあるしまなみパティオ(市民ギャラリー)へ向かった。


ところかわって、しまなみパティオの前にて…


アタシは、しまなみパティオで開催される浴衣の撮影会のモデルの申し込みをしていたので、撮影会に参加した。


ゆうとは、アタシの荷物持ちで待っていた。


アタシは、白にひまわりの絵柄の浴衣にピンク色の帯をつけて、マゼンタのきんちゃくを右手に持って、赤い鼻緒のゲタをはいてステージに上がった。


ステージの上にいるアタシは、浴衣の撮影会を目一杯楽しんだ。


夕方6時半頃であった。


撮影会が終わった後、アタシとゆうとは夜店のデートを楽しんだ。


露店で綿菓子を買って食べたり、ヨーヨー風船すくいをしたなど…


ふたりは、子供のようにはしゃいで楽しんだ。


夜7時半になった。


ふたりは、アーケード通りから松本町1丁目の通りをおててをつないで歩いていた。


通りのテナントビルにあるスナックやナイトクラブの看板に灯りが灯っていた。


勤務先の店に向かうホステスさんやホストさんたちや夜店帰りの若いカップルさんたちと家族連れの人たちが通りを往来していた。


アタシとゆうとは、歩いて今治国際ホテルへ向かった。


ところ変わって、今治国際ホテルの23階にある鉄板焼ステーキの店にて…


ふたりは、鉄板ステーキの8000円のセットとガーリックチャーハンで夕食を摂っていた。


アタシは、おそるおそるガーリックチャーハンを食べていた。


それを見たゆうとは『どうしたのかな?』と言う表情でアタシに言うた。


珠莉亜じゅりあ、どうしたのだ?」

「えっ?」

「チャーハン、食べないのか?」

「えっ…そんなことはないわよ…大丈夫よ…」


アタシはゆうとに笑ってごまかした。


アタシはこの時、最初にゆうととデートをした時のことを思い出した。


あれは、今治おんまくの花火大会の帰り道だった…


アタシとゆうとは、人混みをさけるために辰之口公園たつのくちこうえんに立ち寄った。


人混みが落ち着くまでの間、アタシとゆうとは公園の茂みにいた。


この時、ゆうとの気持ちがモヤモヤとしていた。


珠莉亜じゅりあ…」

「ゆうと…ああ…」


気持ちがモヤモヤとしていたゆうとは、浴衣姿のアタシを強引に寝かせた。


「ああ…ゆうと…ダメ…恥ずかしい…ああ…」


ゆうとは、浴衣の下をまくりあげたあと浴衣の中に手首を入れた。


ゆうと…


ゆうと…


ああ…


ダメ…


ゆうとは、アタシのオキニのパンティを脱がした。


「やだ…珠莉亜じゅりあのオキニが…ああ…」


その後、ゆうとは浴衣の上の部分を両手でぐいっと広げた。


広がった部分から白のバンドゥがあらわになった。


つづいて、ゆうとはアタシの束ねた髪を崩した。


そしてゆうとは、アタシのくちびるを激しく押さえつけた。


この時、ゆうとはビックリしたあとアタシから離れた。


アタシは、花火大会が始まる前の時間にローソンで買ったガーリックトーストを食べた。


口の中にガーリックのにおいがたまっていたことが原因でムードがシラけた…


…と言うにがい思い出があった。


話は変わって…


夜9時過ぎであった。


アタシとゆうとは、最終のオレンジフェリー行きのバスに乗って東予港の近くにあるキングダム(ラブホ)へ行った。


夜10時過ぎのことであった。


ところ変わって、ラブホのおしゃれな部屋にて…


部屋に入ったふたりは、ベッドに座って最初にデートした時のことを話した。


珠莉亜じゅりあ、おぼえているかな?」

「えーっ、何をよぉ」

「オレと珠莉亜じゅりあの最初のデートの時だよ…あれはおんまくの花火大会のあとの帰り道だった…人混みをさけるために辰之口公園の茂みに行った…オレ…その時、珠莉亜じゅりあの浴衣姿を見てモヤモヤした…珠莉亜じゅりあを寝かせて…押さえつけたあと…珠莉亜じゅりあのオキニのパンティを脱がした…浴衣の上の部分を強引にこじ開けた…」


やだ…


恥ずかしい…


やめて…


ゆうとは、アタシにこう言うた。


「オレが珠莉亜じゅりあにより激しいキスをしたときだった…オレその時…ビックリしたよ…」


ゆうとは、ワンテンポ置いたあとアタシに言うた。


珠莉亜じゅりあ…お前…花火大会に行く前に…ガーリックトーストを食べたよね…さっき、鉄板焼の店で気になったけど…もしかして…口の中にガーリックのにおいが充満しているのが気になっていたのかな?」


ゆうとが言うた言葉を聞いたアタシは、顔が真っ赤になった。


「やだ…ゆうと…恥ずかしいわよ…」


アタシは、恥ずかしげな声でゆうとに言うた。


この時、ゆうとがニヤニヤとした表情でアタシに迫りながら言うた。


「あの時…ムードが台無しになった…なんであの時…ガーリックトーストを食べたのかな?」


ゆうとは、ニヤニヤとした表情で言いながらアタシが着ているシフォンスカートの中に手首をもぐらせた。


「ああ…ダメ…ゆうと…」


ゆうとは、ニヤニヤした表情でアタシに言うた。


「答えられないのかな…答えられないのであれば…珠莉亜じゅりあのオキニのパンティをストッキングごと脱がすよ…んっ…」

「やだ…ダメ…」

「なにがだめなのかな?…答えられないんだね…それじゃあ…オシオキだ…」


アタシにガバッと抱きついたゆうとは、強引にベッドに寝かせた。


「やだ…ゆうと…イヤ!!」

「がまんできない…」


力任せにアタシを押さえつけたゆうとは、アタシが着ていたサマーニットを脱がした。


その後、マキシ丈のスカートをクシャクシャに乱しながらまくり上げた。


ダメ~…


アタシのオキニのパンティが見えちゃう~


ゆうとは、スカートの中に手首を入れたあと黒のストッキングごとパンティを脱がした。


アタシは、必死になって抵抗したあとゆうとをふりきって部屋の外へ逃げた。


外へ逃げたアタシは、東予港へ向かって走った。


しかし、ゆうとはなおもアタシを追いかけていた。


東予港のビルの入り口の前にやって来た。


この時、ドアのカギがかかっていたので開なかった。


どうしよう…


開かないわ…


この時、アタシは大事なことを忘れていたことに気がついた。


ああああ…


アタシ…


パンティを着ていなかった!!


どうしよう…


どうしよう…


アタシが大パニックを起こした時であった。


ゆうとがアタシのもとにやって来た。


アタシは、ひどくおびえた。


ゆうとは、おびえているアタシに言うた。


珠莉亜じゅりあ、何で逃げ出すのだよ…ほら、行くぞ。」


アタシをお姫さま抱っこしたゆうとは、ラブホまで歩いた。


「イヤ!!離して!!」

「うるせーな!!騒ぐなよ!!」

「やだ!!離して!!」

「つべこべ言うんじゃねえよ!!行くぞ!!」


アタシはゆうとに抵抗した。


けれど、ゆうとの力には勝てなかった。


ラブホに再び戻った後だった。


アタシは、ゆうとにベッドに寝かされた。


「イヤ、イヤ、苦しい…」

「さっきオレをつきとばして逃げたから、おしおきするぞ!!」

「ああっ…」


ゆうとは、アタシのくちびるを激しく押さえつけた。


ゆうとに押さえつけられたアタシは、気絶した。


ゆうとは、アタシの衣服を全部脱がした。


そして…


ゆうとは、全裸はだかになったアタシの身体からだをキスでなめ回した。


それから5時間後であった。


気絶していたアタシは、ベッドの上でめざめた。


めざめたアタシは、身体がぐちゃぐちゃに汚れていた。


時計のはりは、深夜2時になっていた。


ああ…


どうしよう…


排卵日を逃してしまった…


ショックぅ〜


そんな時であった。


白のバスタオルを腰に巻いた姿のゆうとがアタシのもとにやって来た。


珠莉亜じゅりあ、フロ空いたぞ…どうしたのだ?」


アタシは、悲しげな声でゆうとに言うた。


「ゆうと…ごめんね。」

「どうしたの?」

「昨日は…生理だったのに…二人目の赤ちゃんを…作れなかった…」

「いいんだよ…また生理の日が来たらふたりで二人目の赤ちゃんを作ろう…今日はもういいから…シャワーを浴びてこいよ。」

「うん。」


ところ変わって、浴室にて…


(ジャアアアアアアアアアアアアアアアア…)


アタシは、ゆうとの唾液でぐちゃぐちゃに汚れた身体からだを温水シャワーで洗い流していた。


この時であった。


ゆうとが浴室に入ってきた。


「やだ…ゆうと…」

珠莉亜じゅりあ、オレ…」

「やだ…ゆうと、恥ずかしいわよ…」

珠莉亜じゅりあと一緒にシャワーを浴びたい。」

「やだ…恥ずかしい…やだ…苦しい…苦しいよ…ゆうと…」


ゆうとは、アタシの背中をギュッと抱きしめたあとアタシの右の首すじにキスをした。


珠莉亜じゅりあ。」

「ゆうと…あっ…くすぐったい…」


アタシは、シャワーに濡れながらゆうとに身体からだをむさぼられた…


【おしまい】

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