第4話 ※ヒロイン目線

「おねーちゃんおかえり〜」

「ただいま」

家に帰るやり私は妹とそれ以上の会話をすることなく自分の部屋に飛び込んだ。

「ど、ど、どうしよぉぉ」

何度も告白はされたし、何度も連絡先は聞かれた。

好きだと言われたことも可愛いと言われたことも沢山ある。

でも、その裏には大抵下心があった。

だから、こんな感情は初めてなのだ。

可愛いと言われて顔が熱くなるほど恥ずかしかったし嬉しかった。

好きだと言われてドキドキした。

何もかもが初めての体験、恋愛漫画の少女が恋をしている時のようなことが立て続けに紲の身に起きているのだ。

「うぅ、あんなの初めてだよぉ......」

そしてそんな体験をした芹奈はこれが恋なのではと思い始めていた。

しかし、彼女の心がそれを認めようとしない。

それは恥ずかしいからなのか自分は恋することなんてないと未だに思っているからなのかは分からないが、なにかが彼女が恋に落ちる瀬戸際で止めているのだ。

「そ、そうだ美咲なら!」

私は急いで携帯を手に取り美咲に電話をかける。

「み、美咲助けて!!」

「どうしたの〜せっちゃんがそんなに慌てるなんて珍しいなぁ〜」

「実は.........」

それからは私は今日起こったことを全て話した。




「へー、あのせっちゃんがねぇ〜」

「未だに信じれてないかな、ドッキリの方が驚かないよ」

「ホントなの!どうしたらいいの?」

「付き合っちゃうのが1番だと思うよ〜」

「つ、付き合うってでも......だってぇ」

付き合うなんて......

私が廉くんと......、付き合う......それってデートしたり手繋いだり......は、ハグとかキスとかあんなことやこんなことまでするってことでしょ!?無理だよ......そんなの無理!

「どうせせっちゃんのことだから勝手に1人で盛り上がってるんだろうけど〜、私はいきなり付き合えとは思ってないんだよ〜」

「え?」

どういうことだろうか

「どうせ、せっちゃんは今〜、告白して貰ってるでしょ〜?」

「うん......」

「島崎 廉くんだよね〜、私たちと同じクラスで〜、いつも神崎くんといる子だ〜」

「そうだよ」

神崎くんは確か廉くんと仲がいいあのちょっとチャラそうなイケメンだよね。

「島崎くんも〜、神崎くんには及ばないけど優しいし気が利くしって女子の間で結構名前が上がるんだよ〜」

「え?」

私は少し胸が騒ぐようなそんな感覚がした。

「だから〜、せっちゃんは島崎くんを好きかもしれないなら〜しっかり捕まえておかないと取られちゃうかもよ?」

「え」

それは嫌だ、付き合ってないし図々しいことは分かってるけど廉くんが他の女の子と2人で歩いてるところなんて想像したくない。

「だから〜、島崎くんもその感じだとデートに誘ってくるだろうけど〜、せっちゃんからも何かしらアクションを起こした方がいいかもね〜」

「......」

「返事は〜?」

「頑張ります......」

「はーい、よろしい」

「また、相談しに来る......」

「任せろ〜」

私は美咲との通話を終わり考える。

廉くんが他の女の子に取られちゃう.........

それは嫌だとはっきり言えるでもまだ告白なんてできない。

夏休みだ......夏休みちゃんと彼のことを知って彼にもっと好きになってもらうんだ


ピロン♪


「ふぇ!?」

私が妄想をしてるいると唐突に通知がなる。

相手は......廉くんだ。

私は何も考えることなく彼とのチャットを開く

〈連絡先ありがとう、ちゃんと送れてるかな〉

慌てて私は返信を返す

〈大丈夫だよ〉

〈言わなくてもわかってると思うけど私が心を読めることは秘密ね?〉

〈もちろん〉

〈ふふ、やっぱりこういうネットを通じてだと心が読めないからドキドキするね〉

チャットだと私は心が読めないのだだからこういうチャットでの会話は心が読めなかった時みたいで楽しいな。

〈谷川さんはいつから心が読めるようになったの?〉

〈もちろん言いたくないなら言わなくていいよ〉

〈全然いいよ〜もうバレちゃったしね〜〉

私はもう、特に隠す必要もないので全てを彼に話すことにした。

〈はっきりとは覚えてないんだけど確か小学校の頃からかな〉

〈いつもどうり過ごしてたら相手が何を思ってるのか分かるようになってたんだ突然だったんだよ?〉

〈めちゃくちゃびっくりしてさ、最初は本当に言ってるのか心の中で思ってるのか分かんなくてビクビクしながら過ごしてたんだ〉

〈もちろん最初はこんなのいらないって思ったよ?〉

〈人の心が読めるってあんまりいいことばかりじゃないの、その時1番辛かったのは仲良いと思っていた女の子が私のことをよく思ってなかったことかな〉

〈こんなことがあったり大人の嫌な考えが読めたりしてどんどん人が怖くなっちゃったの〉

〈でも、美咲だけは一切の裏表がなくて彼女に助けられたわ〉

〈それから私は色々頑張って必要以上に人の心を覗かない方法を編み出したりして今では思いどうりに力が使えるようになったのよ〉

〈長話をしてごめんなさい〉

私は全てを話した、彼には聞いてもらいたかった。

初めて私を理解してくれた、初めて私をこんな気持ちにさせてくれた、初めて私がこの人が好きかもと思えた。

〈大変だったんだな〉

〈まあ、そうだね〉

彼は私の話を聞いてからあまり喋っていない......気にしているのだろうか。

〈ふふ、そんなに考えなくていいんだよ?〉

〈今の私にはこの力が得にしかなってないしね〜〉

〈そうなのか?ならよかったよ〉

実際に最近はこの力のおかげでかなり楽して生きているのだ。

〈あんまり普段は人の心を読まないんだけど〉

〈告白される時とか何か怪しいと思った時は心をしっかり読むようにしてるの〉

〈今までに告白してきた男の子はね、みんな下心があったり言いたくもないような気持ち悪いことを考えながら告白してきたの〉

今までの男子はいつも下心や、ワンチャンあるかもとかそんな事ばかりだった。

〈でも、島崎くんから読み取れたのは〉

〈好きです!付き合ってくださいと、この人は心が読めるのか?〉

〈この2つしか読み取れなくてね、びっくりしたよまさか今まで喋ったこともないような人に私が親友にすら隠せてたことを見抜かれたんだから〉

あの時は本当にびっくりしたりドキドキしたりと忙しかった、今もドキドキしているし廉くんといるとすごく楽しい。

〈下心なしの純粋な好意も嬉しかったしね〜〉

〈ふふ、今慌ててるでしょ〜〉

ちょっと露骨すぎたかな......?

〈こころよめないんじぁ〉

〈焦りすぎでしょ笑〉

ふふ、しっかり慌ててるじゃん勘だったんだけどなぁ。

〈嬉しかったけどまだお互い何も知らないでしょ?だから友達からよろしくね島崎くん〉

〈よろしくお願いします!!!!〉

〈いい返事だね〜〉

〈私、お風呂入ってくるからじゃあね〜またあした学校で〉

〈え、学校.....?.〉

〈友達なんだから喋るでしょ?学校でも〉

〈嫌かな?〉

〈そんなことないです!!〉

〈じゃ、また明日おやすみ〜〉

〈おやすみ〉



ふふ、きっとこれから楽しくなる......

私は明日の学校が今から楽しみで仕方なかった。








どうだったでしょうか

まだ読みずらいところだらけではあると思いますが楽しめていただけたら幸いです!!

面白かった!

これからに期待してやる!

まだまだじゃねぇか!って思ったそこのあなた!

ぜひ、応援してくださるとモチベーションに繋がります。

ではまた!

※ヒロインの名前がずっとしっくり来なくて、変えました芹奈(せりな)が正しいです、変わっていないところがあれば教えてください。m(_ _)m

旧名 紲(せつ)

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