ラブコメ・恋愛

　個人的には気に入っています。しかし評価はそれと別だ。

　https://kakuyomu.jp/works/16817330665405158306

　お気づきの方はいないでしょうが、この話は「救世主症候群・事件編」冒頭のセルフパロディです。世間知らずのお嬢様がよく知らない人にちやほやされてホイホイついていく話です。本家ではかなり洒落にならない事情があるのでお嬢様は本当に洒落にならないことになりますが、このお話は笑い話で済ませられるレベルになっています。

　元々自主企画で延々とコメントつけまくってる最中にムカついて書き始めたものです。何にムカついたのかはあまり覚えていないのですが、多分「幼馴染に告白する話多すぎ！」とかだと思います。幼馴染に告白した！OKもらった！よかった！おしまい！次の作品！また幼馴染か！！みたいな感じでした。もういい、幼馴染はもういい！！もっとこう、変則的な恋愛はないのか！？「それなら百合は……？」百合はもういい！！別に同性愛の際どいところのドキドキならいいけどさあああああ！！！！！

　最初はほぼノープランで、お酒のシーンあたりで今後の設定をガツンと決めて、後は突っ走った感じです。ちなみに目標は「ハッピーエンドにする」ただ1点でした。だって、元の話が元の話だったから……。

　そして思い知りました。

「女性向け恋愛で主人公を悪く書いちゃダメ！」

　勉強のためにある程度いろいろ読んだのですが、ウケがいいのは「圧倒的に実は力があるけど目立たない、実力を隠している」という主人公。メガラみたいなのはどちらかというと相手の男を寝とる噛ませ犬なんですよ。よく考えればメガラもニアも女性ウケの悪いキャラだものなぁ。だからカテゴリをなろうでは「ヒューマンドラマ」カクヨムでは「ラブコメ」に変えました。

　あとWeb恋愛もので叙述モノもダメなんだってわかりました。わかりやすく「ひろいーん！」「わるいやつー！」「すぱだりー！」が提示されないといけない。歌舞伎や時代劇のような構成ですね。とにかく読者は最初に見たキャラを主人公と思って共感を持って読むので、こういう叙述モノはアカンのです。まあ相当冷水ぶっ掛けた意識はあります。

　この辺はサポ限ノートで「女性向け恋愛切磋琢磨」として頑張ろうと思います。応援してください。

　また、そういう反省点を踏まえて、カクヨムコンの主人公は女性が感情移入しやすいキャラを作ったつもりです。なおヒロイン(？)はその限りではありません。

　途中まで「ニアは婚約者がいるのでメガラは諦めざるを得ない」というオチにする予定でしたが、それはそれでこじれそうなのでメガラが積極的にニアを嫌いになるように仕掛けました。作中ではあまり書きませんでしたが、ニアを名乗る男は見てくれがいいのをいいことに酒場で女の子を引っ掛けては「取材」と称して色んなことをする奴です。流石に伯爵令嬢にそんなことはしませんが……。ただ、悪いヤツではないです。ただの遊び人です。

　そして登場人物の名前ですが「メガラとニア」と並べるとお気づきの方もいるかもしれません。メガラニアという絶滅した大きな毒トカゲがいます。元々「救世主症候群」の方の登場人物の名前が古生物や古植物をメインにしているのでこの名前も向こうで登場させる予定でした。しかしなかなか気に入っているのでこちらで採用してしまいました。アルゲンターヴィス、ガストルニスは絶滅した鳥、キノは「キノドン」という哺乳類の祖先みたいな奴から取っています。

　ちなみに本家の「救世主症候群」の方は全容編でそのうちこの誘拐事件の顛末を誘拐する側の主人公視点でじっくりやる予定なので、楽しくない話なのですが楽しみにしていてください。

　そして気がついた。自分は女を騙す悪い男を書きたいのだなぁ……。気がついたので次行きます。