鷹簸

それは流星のように美しかった。


風で揺れる髪は日を反射し、私の目を傷めた。


ふと、誰かが嗤った。


「おい、アイツ見惚れてるぞ」


それは伝播しいつしか髪をなびかせた子に伝わった。


その子は僕を睨んだ。


それに相反し僕は微笑んだ。


彼女は僕を気味悪がって数人を連れどこかへ行った。


ふと足音に気づき後ろを振り向く。


それと同時に僕は殴られた。


「やめてやれよ」


この言葉の意味がどちらか、視界を奪われた僕には理解できなかった。


殴るのを「やめてやれ」なのか、


見惚れるのを「やめてやれ」なのか。


が、頭より身体が先に理解した。


また、殴られたから。


ミ人がかりで殴られる僕の身体は立つも苦しい脚になった。


しばらくし、僕の顔面に唾を吐きミ人はどこかへ行った。


地に寝そべり夕日に照らされた空を見た。


さっきの髪より美しかった。


だから僕は彼女を見るのをやめた。


_


生憎、雨だった。


空は曇り、雫を垂らした。


僕は見惚れた。


落ち行く雫は美しく、空に這う雲は拙く。


『IMEを有効にしますか?』


邪魔された、あぁクソここまでうまくいったのに。


何が問題だ?何がこれをつけた?


ここまで折角上手くいっていたのに。


...仕切り直しだ。


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