【月の婚約者】誰を選べばいいかわかりません!!
ハノン
第1話【紫石のペンダント】
?「羽闇、貴女にこれを。」
「なぁに?…わぁ!これってお母さんがいつも着けているペンダントだよね!」
「そうよ。これは我が一族代々命と同じ位大切と云われている宝物なの。そろそろ貴女にこれを渡してもいい頃と思ってね。」
「ありがとうお母さん!わぁ…すっごくキレー!」
「……私でも【駄目】だったけど貴女ならきっとこの運命から抗える事が出来るかもしれない。頑張って。」
「…?」
それから数日後、母はこの世からいなくなってしまった。
…………………
ピピピピピピ!
ピピピピピピ!
…スマホのアラームが五月蠅い。
「五月蠅いっ…!」
私は眠気で動かない体を無理矢理動かして机に置いていたスマホを手に取りその五月蠅いアラームを停止させる。
「ふわぁ〜…ねっむ。もう6時かぁ。」
凄く眠い。凄く動きたくない。
学園なんて休んじゃうか、って思ったけどそんな事言っていたら朝の弱い私は毎日学園を休む事になる。
「仕方ない、行くか。」
私は温かい毛布を渋々剥ぎ取りベッドから立ち上がる。
顔を洗って朝食を食べて歯磨きをしてから制服に着替える。
最後に…11年前に母に譲り受けた丸型の紫石のついたペンダントを首に着ける。
「よし、準備万端。じゃあ行ってきます。」
アパートから出て学園に向かいながら私はスマホを開いて今日の自分の運勢を調べてみる。
占いが好きという程でもないが、ある占い師の占いが意外に当たっていることがあり毎日チェックしていたりするのだ。
「えーっと…今日の私の運勢は…大吉だ!【今日は色々な嬉しいハプニングが起きるかも!?ラッキーアイテムはペンダント】。えー、どんな事が起こるんだろー楽しみ♪」
私は頬を赤らませながらウキウキと学園へと足を進めた。
まさか今日こんなハプニングになるなんて思わずに―…。
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