第4話 戦闘員Aとインディーズヒーローの死闘

 月曜日。

 今週一週間の仕事始めだ。

 今日は弊社のプロモーション動画撮影が入っているので朝から予定がびっしりと詰まっている。


 (株)悪☆秘密結社では月に一本のペースで所謂ヒーロー視点ではなく。

 悪役怪人視点の動画を撮影してWEBサイトで公開している。

 これによって我々プロの悪役怪人と戦闘員を身近に感じて貰おうと言う目的がある。


 このプロモーション動画を公開し始めてから弊社への就職希望者が増えたのだから。

 良い人材を確保する為にも手を抜けない仕事の一つだ。

 そもそも手を抜いて良い仕事など一つとして存在しないのだが。


 5時に起床して朝食を摂り。

 体を動かしてから6時半には出社する。


 いつもであれば管理人さんしかいない時間なのだが。

 既に数人の社員は出社していてパソコンを触ったり電話をしたりと忙しそうにしている。

 私も直ぐに移動しなければならないので更衣室で戦闘服に着替えてから会社を出た。


 今から向かうのは(株)攫われ子役劇団、略称攫劇の本社である。


 私は滅多に使わない社用車に乗り込んでエンジンをかける。

 基本的には走って移動をする我々戦闘員が車を使うのは取引先のヒーローや子役を迎えに行く時ぐらいだ。

 今回の場合は攫劇で子役を預かる手続きと、子役の子を撮影スタジオまで運ぶ為に車を使う。


 弊社から攫劇までは車で10分の距離にあるので、あまりにも久しぶりのドライブを楽しんだらあっという間に到着した。

 攫劇の社屋は地上5階、地下1階建てのビルになっていて外壁に動物の壁画が描かれている。

 所属する子役達の大人びた雰囲気とは真逆の非常に可愛らしくポップな印象で幼稚園や託児所の様だ。

 そんな中に戦闘員が入って行くのは普通であったなら通報案件だろうが、弊社のある区では見慣れた光景なので今更誰かが通報したりなどはまず無いだろう。


 ビルに入ると朝から冷房がしっかりと効いていてとても涼しい。

 私は三ヶ月に一度はここを訪れているので顔見知りの受付嬢さんにホワイトボードで挨拶をしてから滑り台を使って地下に下りた。

 こうやって子役達を楽しませる工夫が随所にあると社会人11年目の私でも童心に帰った様な気分になってしまうから不思議である。


 子役を預かる手続きは地下で行われる。

 地下には幾つかのタブレット端末が置かれていて、その一つを操作して手続きを進める。

 今回は既にオファーを済ませているので社名の所をタップして弊社を選択するのとオファーをした時に発行された番号を入力するだけだ。


 データを送信したらウサギさんソファーに座ってしばし待つ。

 ここにはボールプールがあったりするので本音を言えば遊びたくてウズウズしてしまう。

 少しボールプールで遊んで待っていようかなと思った所で子役の子が滑り台を下りてやって来た。


「Aさん、おはようございます!今日もよろしくお願いします!」


 元気にはきはきと挨拶をしたのは前回の撮影でもお世話になった卓君だ。

 瓦礫の下敷きになりそうな所を助けた為なのか卓君はタッタッタと駆け寄って、立ち上がった私の足に抱き着いた。

 やはりあれがあってから懐かれてしまったらしい。


 子供に懐かれるのはとても嬉しい事ではあるのだが。

 戦闘員である私に憧れの眼差しを向けられると少しばかり居心地が悪くなってしまう。


 古株の戦闘員であっても3年もすれば悪役怪人へと昇格する中で、私はもう戦闘員歴が10年になる。

 戦闘員と言う仕事に誇りを持ってはいるが、大学院出の新卒社員よりも上の年齢で未だに戦闘員と言うのは異例中の異例なのだ。


 だから私では無くて素晴らしき悪役怪人を。

 更に言うなら給料の面も含めるとヒーローに憧れて欲しいと大人としては思ってしまう。

 勿論子供の夢を強制する権利は私には無いのだが。


 そんな事を考えながらも卓君と卓君のマネージャーさん(卓君のお母さん)にホワイトボードを使って挨拶をしてから扉や壁が透明になっているエレベーターに乗って1階へと上がった。

 ビルを出た所で卓君のお母さんが忘れ物をしたと言って戻ってしまったので卓君と手を繋いで駐車場まで移動する。


 後になって思い返せば、私達はビルの中に戻って卓君のお母さんを待っていれば良かったのかもしれない。

 それでもこの時の私は車へと移動する判断をしてしまった。

 そして出会いたくない相手と出会う事になってしまったのだ。


「Aさん、あれってヒーローですよね?僕の知らないヒーローです」


 卓君がそう言って指差した先にいたのは全身黒の衣装を身に着けた(恐らく)男だった。

 甲虫の背の様に黒光りした仮面に尖った二本角。

 筋肉の張り出したヒーロースーツに黒のマントを羽織り、エナメルのロングブーツを履いていて。

 悪役怪人と言われてもおかしくない様な出で立ちをしている。

 跨っている黒塗りのバイクが違法改造された様な見た目なのもそれに拍車をかける。


 しかし卓君も言った通り、私の目にもあれはヒーローに見える。

 いや、ヒーローにしか見えない。

 そしてプロとして会社に所属している全ヒーローを記憶している私にも見覚えが無い事から結論は一つ。


 あれは間違いなくインディーズヒーローだ。


 私の背中に嫌な汗が流れる。

 インディーズヒーローとは会社に属していない謂わばアマチュアのヒーローだ。

 彼らは個人やグループ単位で活動をしているので活動内容はそれぞれであり様々。


 しかしながらインディーズヒーローの多くにはある一つの共通点がある。

 インディーズヒーローは我々悪役怪人や戦闘員を絶対的な“悪”として認識していて、我々を見るや問答無用で襲い掛かって来るのだ。


 我々の様な悪役怪人や戦闘員にもインディーズは存在していて、そちらは本当に悪事を働いているのだが。

 (株)悪☆秘密結社を筆頭としたプロの悪役集団は前科すら持たない一般市民である。

 なので私達に危害を加えれば当然逮捕されるし、大怪我をさせれば懲役刑を食らう。


 にも関わらずインディーズヒーローは悪と見るや誰彼構わず襲い。

 彼らが“悪”と認識する我々の話には、まず聞く耳を持たない。


 特に今の状況は拙い。

 フレンドリーに手を繋いでいるとは言え、インディーズヒーローの目には私が幼気な少年を攫っている様にしか見えないだろう。

 事実インディーズヒーローは私の姿を確認するとこちらへ向かって猛烈な速度でバイクを飛ばし道を塞ぐようにして横向きに急停車した。


「悪の戦闘員風情がこの俺の目の前で子供を攫おうとは良い度胸だ。お前、死んだぜ」


 バイクを下りて私を指差しながらそんな事を言ったインディーズヒーローが私達と向かい合う。

 インディーズヒーローを見掛けた瞬間。

 私はいつも持ち歩いている単語カードであれがインディーズヒーローである事を卓君に教え、逃げる様にと伝えた。


 これも私の判断ミスだったのだろう。

 私がするべきは卓君を連れて攫劇のビルに逃げ込む事だったのだ。

 だから卓君はこの場に残ってしまった。

 そして一歩前に出て話の通じないインディーズヒーロー相手に正論をぶちまけたのだ。


「戦闘員Aさんは株式会社悪☆秘密結社に所属するプロの戦闘員さんですよ。僕は株式会社攫われ子役劇団に所属する子役です。Aさんは悪と見るや誰彼構わず喧嘩を売って傷害行為や窃盗行為に及ぶ貴方達インディーズヒーローと違って人を害する様な事はしません。寧ろボランティア活動や人命救助などで貴方達とは違って社会貢献もされてます。貴方達とは違って!」


 卓君はヒーローや悪役集団と関わる事が多い子役なので、インディーズヒーローについての知識も持ち合わせているらしい。

 卓君の言う通り、インディーズヒーローは彼らにとっての“悪”を倒して持ち物を持ち去る事で生計を立てている者が殆んどだ。

 なので真の意味では傷害犯であり窃盗犯でもあるのだが、その正論はこの場に於いて非常に拙い状況を作り出す気がする。


 事実、インディーズヒーローは卓君の正論を受けてふるふると怒りに打ち震えているのだから。

 インディーズヒーローは私に向けていた体を卓君の方へと向けた。


「へぇ。お前もそっち側だったって訳だな。お前、死んだぜ。悪を穿ち悪に染まる。暗黒ヒーローブラックロダーク。参る!」


 ブラックロダークと名乗ったインディーズヒーローは前口上を述べるといきなり卓君に殴り掛かった。


 まさかインディーズヒーローがここまで愚かだと思わず。

 一瞬反応が遅れた私は卓君とブラックロダークの間に入って強烈なパンチを背中に受ける。


 背中に激痛が走るが受けた衝撃を利用して前方に飛び、卓君を抱えて三回転してから着地した。

 これで一旦ブラックロダークとの距離は取れた筈である。

 私は恐怖で体を震わせる卓君の背中をポンポンと優しく叩いてからブラックロダークと対峙した。


 ここは大人の私に任せなさい。


 背中でそう語って私はファイティングポーズを取った。

 この戦いはいつも行っているヒーローを引き立てる為の華麗にやられる戦いではない。

 粗暴なインディーズヒーローから卓君を守る戦いである。

 今まで全てのヒーローに負けて来た単なる戦闘員の一人である私の。


 絶対に負けられない戦いだ!


「へぇ、やるじゃねぇの。雑魚の癖によぉ!」


 威圧的な言葉を吐きながらブラックロダークは一気に間合いを詰めて来た。

 技などでは無く単純な肉体のポテンシャルでの移動だが、身体能力は間違いなく高い。

 拳を振り上げたブラックロダークの攻撃が始まる。


「ダークネスパンチ!」


「イー!」


 ブラックロダークはダークネスパンチと言う普通のパンチを放って来た。

 私はそれを腕をクロスさせて受ける。

 彼のパンチはインディーズヒーローとは思えない威力で。

 私は体を後ろに流された。


 日ヒロに所属して真面目に訓練を積めば上位のヒーローにも食い込めるポテンシャルを持っているだろうに。

 この男はどうしてインディーズヒーローなどと言う横道に進んでしまったのか。

 これだけの力を有している相手では戦闘員Aとして戦っていては不利だろう。

 そう考えた私はヒーローの技を模倣して立ち向かう。


「ダークネスパンチ!ダークネスパンチ!ダブルダークネスパンチ!」


 ブラックロダークの強烈な連撃が私を襲う。

 しかし私は猛獣戦隊ニャンサンカンのニャンニャンイエローさんが使う受け技。

 猫柳を使って全ての攻撃を往なす。


 ニャンニャンイエローさんは猫柳からカウンターを得意としているのだが。

 連撃が早過ぎてカウンターを狙うまでには至らない。

 やはりインディーズヒーローとは言え戦闘員とは実力が違う様だ。


「クソが!早く死ねや雑魚が!ダークネスキック!」


 恐らくは必殺技だったのであろうパンチを十数発も往なすと。

 苛立ったブラックロダークが大振りの蹴りを放つ。

 一瞬とは言え隙が出来た。

 ここがチャンスだ。


 柔拳戦士テンヤワランさんの関節捻じ切り投げを狙う。

 説明しよう!関節捻じ切り投げとはとても物騒な名前をしているが。

 相手の足を抱え、蹴りの威力を利用して蹴りの力が向く方向へと放り投げる物騒さとはかけ離れた投げ技である!


「甘ぇんだよ!」


 ブラックロダークは私が足を抱えに行くのに気付くと蹴りを繰り出していた右足を引き。

 引いた反動で勢いを付けた左足で蹴りを繰り出した。

 私もどうにか反応して右腕で受けたが。

 威力を受け流す為に数メートルも吹き飛ばされる。


 やはり普段から戦闘員達と稽古をしているとは言っても本物の実践は全くの別物だ。

 この戦い。

 最高の結果は私がブラックロダークに打ち勝つ事だが、それより何よりも卓君を守り抜く事が最低条件だ。

 なのでブラックロダークの意識が卓君に向かない様に。

 私が手を休めている暇は無い。


「イー!」


 一気に間合いを詰めて私がパンチを繰り出す。

 私はパンチを当てるよりもブラックロダークを掴んで拘束する事を優先する。


 顔へのパンチをフェイントにして腕を掴みに掛かるがブラックロダークは腕を引いて軽く往なし右で手刀を繰り出して来た。

 左腕で受けるが威力の乗った一撃でガードをしてもかなりの痛みがある。

 拘束を優先して戦うのは無理か。

 ならば直近で目にしている良面戦隊サワヤカファイブのサワヤカミント君の立ち回りで迎え撃つ。


「死ね雑魚!死ねぇぇぇええ!」


 悪役怪人よりもよっぽど悪っぽい雑言を並べて攻撃するブラックロダーク。

 幾らヒーロー達の味方になるのか敵になるのかが最後までわからずに子供達をドキドキワクワクさせるダークヒーローを目指しているとしても。

 そんな言葉遣いでは子供達からの支持は得られないぞ。


 対して私は清涼感抜群の超爽やかヒーロー戦隊でセンターを担うサワヤカミント君の立ち回りである。

 ブラックロダークの力任せに近い攻撃に対して武術を基本とした綺麗な型で受け、力の乗った一撃を放つ。

 サワヤカファイブの面々は全員が武術の心得があって一本芯の通った戦い方をする。

 その中でもサワヤカミント君は学生時代に空手で全国優勝した経歴を持った実力者だ。

 彼の動きを模倣する事で喧嘩殺法のブラックロダークに肉薄し、徐々に私が優勢となる。


「Aさん頑張れー!」


 卓君のサワヤカミント君に向けるような声援が私に掛かる。

 私達戦闘員だって期待をしてくれる子供の声に応えてこそプロだろう。


 戦闘時間は然程ではないものの。

 短時間戦闘を想定していたブラックロダークの動きは時間を経るごとに鈍くなる。


 ダークネスパンチ(普通の右ストレート)を左腕で受けた私の繰り出した爽やか正拳がブラックロダークの腹に決まった。

 ブラックロダークは数メートル吹っ飛んでよろりと着地する。

 単なる戦闘員から食らった予想外の一撃にブラックロダークは明らかな苛立ちを見せる。


「雑魚の癖にふざけんな!お前みたいなのは俺の一撃で地面に沈む為に存在してるんだよ!もう許さねぇ!俺の必殺技で仕留めてやるよ!」


 そう言ったブラックロダークは腰の後ろから何かを取り出して右拳に巻き付けた。


 あれは一体なんだ?


 日ヒロ所属のヒーローが使う必殺技はあくまでも特効やCGを使った技である。

 流石に攻撃で悪役怪人を爆発させたりビームが貫通したりすれば人殺しで逮捕されてしまうのだから。

 撃てる撃てないは別にして実際に必殺技を撃つヒーローはいない。


 しかしインディーズヒーローはそう言った事情を知らない者もいて。

 過去には武器や爆弾を仕込んでいる者もいた。

 インディーズヒーローとはそれだけ危険な存在なのだ。

 つまり最悪あの巻き付けた何かが周囲にまで影響を及ぼす何か。

 最悪の場合は爆弾である可能性がある。


「次の一撃で決めてやるぜ!」


 あれが爆弾だとしたら自爆技か?

 拳に爆弾を巻き付けて攻撃するような者が果たしているだろうか?


 いや、ブラックロダークはインディーズヒーローの中でも格別にアウトローで話が通じない感じがする。

 そしてブラックロダークは右拳を口元に持って行って歯でピンらしき物を引き抜いた。


 ああ、最悪だ。

 あれは本当に爆弾かもしれない。

 このまま爆発させたならば。

 私だけでなく卓君が爆発に巻き込まれて街にも大きな影響を及ばすだろう。


 最早テロリストに成り下がったブラックロダークは私が何とかしなければならない。


「イー!」


 私は先日卓君を危機から救った時と同じ速筋戦隊ゼンリョクルスのゼンリョクレッドさんが使う超加速ミラクルダッシュを使って卓君のもとへ向かい。

 卓君を抱き上げて一気にブラックロダークとの距離を取る。


「逃がすかよぉ!」


 ブラックロダークが私を追ってくるが元より逃げる気などはない。

 充分な距離を取って卓君を下ろすと私はブラックロダークに向かって超加速ミラクルダッシュを使う。

 身体能力に優れたインディーズヒーローとヒーローを模倣した戦闘員。

 常人たらざる速度で一気に互いの距離が詰まり、私達は交錯する。


「ダークネスボンバー!」


 ブラックロダークのダークネスボンバー(普通の右ストレート)が猛烈な速度で私を襲う。

 だが私は辛うじて右に避けて腹を叩いた。


 ここからはもう模倣ではなく私自身での勝負だ!


 くの字に曲がったブラックロダークの体を全力で蹴り上げるとブラックロダークの体は十数メートルも空へと投げ出され。

 私はブラックロダーク目掛けて強く地面を蹴った。

 体勢を整え辛い空中にありながら私目掛けて拳を振るうブラックロダーク。

 その攻撃に私も拳で応える。


 私一人の犠牲で卓君が、街が救われるのならば本望だ。


 私達の拳と拳がぶつかり合った瞬間に特効でも滅多に見ない強烈な光が放たれて私の意識はそこで途絶えたのであった。


「Aさーん!Aさーん!うわぁぁぁぁぁああ!」


 ブラックロダークと言うインディーズヒーローによる自爆テロ事件の現場では子役をしている少年の悲痛な声が響いていた。

 日本を震撼させた凄惨な事件でありながら。

 それを奇跡と言うべきか、テロ事件の犠牲者となったのはたった一人の戦闘員であった。

 事件の犠牲となり。

 勇気を持って自爆テロ犯に立ち向かった一人の戦闘員には全国から。

 世界中から賞賛の声と深い悲しみの声が届いたと言う。


 不思議な事に彼の体は爆発で粉々に吹き飛んだのであろうか。

 肉片どころか骨片の一つすらも残っていなかったのだと言う。

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