第5話 たかが3年、されど3年


⭐前回のあらすじ⭐


私、間宮花柰(まみやかな)はもうすぐ結婚間近の限界アラサーOL(26)だったが、お祝いセレモニー(飲み会)帰りに夜の公園(意味深)でなんと交際長め(8年)の結婚間近だった彼ピッピが超絶イケメンとハグしている所を目撃!!


なにやら切ない2人の雰囲気に(韓ドラかよ…冬のソナタ流せー⭐)とツッコミながらも

勇気を振り絞り声をかけるが、その場の雰囲気に呑まれてちょっとの段差を盛大にズッコケちやって3年前にワープ!

一体これから、どうなっちゃうノー!⭐


ーーーー以上、回想終了。


ーーーー


(え、まて。ホントに?)


どうやら26歳から23歳に"若干"若返ったようで、体は"若干"細くて、顔も"若干"若くて、肌艶も"若干"良いレベル。


(こいつ、バレたくなくて仕込んでんじゃねーの?)


時を巻き戻したってなると、全世界の発明家も親指をかじる程羨ましい経験で、アニメや映画で使われるくらい非現実的で、現実に戻ったら私は確実に国のお偉いさんに実験体として連れ去られて解剖されるレベルの出来事。


26歳で超能力に目覚めたとはいえ、たった3年は誤差じゃね?と私の始めてのタイムスリップ記念はしょぼい結末に終わった。


「いや、まぁ始めてだし予行練習かな?」


「いや、何の事!?」


今度は俺!と言わんばかりに、口を開いた23歳の巽。この社会人生活3年目の丁度油がノリ始めた時期にニートになるなんて…絶対考えられなかったな。


いかにも好青年を絵に描いたような巽に思わず涙が滲んだ。


26歳の巽はニートでヒモで3ヶ月に一回、酷いときは半年に一回美容室に行く。

寝癖も酷いし、前髪は目にかかってうざそうだし、服同じだし。(ボロクソ)


(…そういえば、もうすぐ8月になっちゃう…。)


巽が仕事を辞めるまで、あと2ヶ月しかない。


(止めなきゃ。)


正直、浮気をこの頃にはもうしてたのかとしれないと思うと悲しかった。

でも、あの廃人のようになった姿を2度と見たくないと決めた私は過去を変える事にした。


(もしかしたら、この為に過去に戻ったのかもしれない。)


たかが3年前、されど3年。


私の人生をかけて、救って見せる。




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