事故物件
なゆお
事故物件
俺は、新しい家の前で笑顔でたっている。
俺はこの家に引越してきた。
二階建て、しかも広い。
なのに安い!
しかも新しめの!
俺は家に入ろうとした。
だが、おばあさんに呼び止められた
「お主、もしかして、ここに引越して来たのか?」
「え?あ、はい」
「やめといた方がいい」
「えっ?」
「ここは、事故物件。何度も何度も人が来てはいなくなっとる」
「はぁ…?」
「忠告じゃ」
「まぁ、俺そういうの大丈夫ですし、何も出ませんって」
「そうかの…」
「では、俺はここで」
俺が去ると、おばあさんは何か呟いた。
それは俺の耳には聞こえなかった
夜
「何も無いじゃあん…」
俺は朝から晩までずっといたが、何も無かった。風呂も快適で、床にシミとかもないし、
なんなら、もう眠たくなったちゃった。
「寝よう…」
余りにも眠い。
俺はテレビを消そうかとする。
そしたら…
バチッ!
と音がして、突然電気が消えた。
「もしかして安い理由これ?全然、我慢出来る」
俺は、手探りで、ブレーカーを探す。
スマホ充電しとけば良かった。
俺は何かに手がぶつかった。
なんだろうと、触っていると、
電気が付いた。
そしたらそこには…
「!?」
何も無かった。
確かにさっきまで、触っていたのに、
そこには何も無かった。
俺は急いで、自分の部屋に行き、ベットに籠る
俺は、震えながら冷静になろうと呼吸を整える。だが冷戦になる訳なく、俺は、さっきの感覚を思い出してしまった。
あれは、人だ。
人のようなものではなく、本当に
人間の形、触り心地。
だが、確かにそこにいたのに、いなかった。
俺は、吐きそうになるが、気持ち悪さよりも、恐怖が勝った。
俺は、色々考えている内に寝てしまった。
だが、俺は、「ゴンっ!」という音で、起きた。
首を回せない。どうやら金縛りに掛かっているらしい。
開けた瞼も閉じれない。見たくないのに、
目が閉じれない。
俺が恐怖心に浸っていると、ドアが開いた。
部屋は暗闇だが、その姿は分かった。
とても黒く、人型の物だった。
俺が叫べないでいるとどんどんと近ずいてくる。
俺に1センチにも満たさない所に来て何か言い、俺の意識はそこで終わった。
いつの日か。
また、その家にある女性が来た。
すると、青年に声を掛けられた。
「この家は事故物件なので、やめといた方がいいですよ」
と。
女性は「大丈夫」と言うなり、家に入った。
青年は小さく、でも確かにこう言った。
「やっと解放される」
その夜、また1人減った。
事故物件 なゆお @askt
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