ハロウィーン甘味にかわる再発や
※ハロウィーン かんみにかわる さいはつや
「トリック・オア・トリート!」
妻は、「お帰りなさい」のあとは、無反応。
お笑いの趣味は割と似ているし、仲もいい方だと思う。
大学からの付き合いだし。
だけど、さすがにカボチャの仮装はいけなかったかな。
カボチャのかぶり物。
営業先でかぶって、1番似合うからと先方から持たされたのだ。
もちろん、付近に誰もいないことを確かめてから、玄関前でカボチャに化けたのだけれど。
ハロウィーンだからといって、大人では、笑ってはもらえないだろう。
不審者通報されるのは、絶対に嫌だからね。
「お菓子じゃないけど、どうぞ、カボチャさん」
あ。なにか、用意してくれてたの?
慌ててカボチャのかぶり物を外す。
このカボチャ、視界が悪いんだよ。
「これ。大学時代によく聴いてた……」
「そう。日本公演記念、再発売」
「すごい、じゃなくて、ありがとう! 聴こう、一緒に!」
「カボチャをかぶって?」
妻は、笑顔。
まさか、気に入ってたの?
そうだった。
このバンド、君も好きだって知って、まさか、って思ったんだ。
もちろん、とても嬉しかったよ。
昔も、今も。
※かわる、には代わる、と 替わるを掛けております。
好きなものは、二人とも、かわらない。
そう。
今も、昔も。
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