第5話「一人の友」

痛んだ心が

涙を吸い上げ

干からびた死体のように

横たわっていた


もう生きるなんて

悲しくて

でも死ぬなんて

怖くて


生きていれば

傷つくって

当たり前のように言われ


それがまるで正しいかのように

間違えた人間は自分だと言われてるようで

そんな世界の在り方を理解できなかった


それでも世界は続き

敗者と強者が入り乱れていた


このままここにいては

おかしくなりそうで

でも世界はここ一つで


逃げ場はなかった


いっそ自分を鋭く切りつけ

鼓動を止めたいと思うが

それほどの覚悟を持てたなら

きっと現実も変えられたはずで


せいぜい私は嘆くだけで

何も変えれない

それでも幸せになりたくて

報われたくて


日々、探している

たった一人を

心から通じ合えるそんな

一人を探している

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