第46話 バンドの演奏で勝負。結末は?
「今までのあらすじ」
季節は秋。高校1年生の文化祭で僕達はバンドで演奏する事を決めた。
他のクラスの人に文化祭で自分達のバンドで演奏の勝負をして、負けたら僕(佐藤学)が東大受験をする事を諦めるように言われる。その後、相手のバンドメンバーも東大受験をする事を知るったのだった。
「第46話」バンドの演奏で勝負。結末は?
文化祭で相手バンドが演奏を始めた。
「これは、すごいな!」
鈴木が言った。演奏のレベルが高く、客の数は多い。
「演奏のレベルが数カ月前の動画投稿サイトに投稿されていた動画の時より、数段高くなっている」
僕は相手バンドの演奏を聴いて、正直な気持ちを小声で言った。
「この文化祭に向けて猛練習したんだろうね」
今田さんが言った。
客の盛り上がりは、もの凄かった。バンドなのでオタ芸みたいなのはなかったけど、歓声が大きい。
「次は最後の曲です。新曲です。聴いてください」
客のテンションがここまでで1番上がった。最後の新曲も今まで以上に素晴らしいものだった。
「最後になりましたが、ここで重大発表します。この文化祭のライブを最後に、東大受験に専念するため、バンド活動を一旦、休止する事にしました」
「えええええ」「マジかよ・・・」
客が一斉にため息をついた。
「でも、東大に見事合格すれば活動を再開します。だから、これからも応援お願いします」
客が今日、1番の盛り上がりを見せた。
相手のバンドの演奏が終わると、ほとんど客がいなくなってしまった。残った客も、僕達の演奏を待っているわけではなく、他に行くところがないから、次の用事がある時間になるまで、時間をつぶすために椅子に座って休憩している人が多かった。
「想像以上に客がいないな」
鈴木がテンション低めに言った。
「これはもう演奏が始まる前に、演奏の勝負は負けが確定している・・」
僕が気を落として言った。
「弱気になっちゃ駄目よ」
今田さんが僕達を励ました。
「自分達の演奏に集中しましょう。今までで最高の演奏をすれば、客も私達を認めてくれるはず」
今田さんは、いつもかなりポジティブだ。そして、僕達の演奏が始まった。演奏が始まると、さっきまでスマホを見ていた人達が僕達のステージでの演奏を見始めた。客が僕達の方を見ている事に僕は気付き、嬉しくなった。
僕達の演奏は最初に練習を始めた時はひどいものだったが、文化祭に向けて必死に練習した成果が出て、客が演奏を聴いてくれるレベルまでには上がっていた。演奏のレベルの上がった割合は、最初は全く経験無しの状態で始めたので当たり前ではあるが相手バンドより確実に高かった。
演奏を続けていると、他の場所にいた人が音を聴いて、少しずつ見に来て増えてきた。客の反応も徐々に良くなってきて、歓声も少し聴こえてきた。そして、演奏は最後の曲まで終わった。客の数はボロ負けだった。でも、お客さんの反応はそんなに悪くなかった気がした。
演奏が終わり、しばらくしてから相手バンドの人達が僕達に挨拶しにきた。
(続く)
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