私がまだ、高校生だった頃。

 まだ、恋愛に興味があった頃の話。




 高校一年生の時、同じテニス部の先輩に私は恋をした。

 明るい笑顔や、後輩や友人に対して気配りをする姿に惚れたのだ。

 あの人は高三で、受験生だったが私に丁寧にアドバイスをくれた。


 先輩は人気者で、でも諦められなくて。


 何度も何度も告白して、何回目かも忘れた頃合いで、先輩からいい返事をもらった。


 嬉しかった。


 自分の努力のお陰で、振り向いてもらえたと思ったから。

 慣れないメイクや服装、言葉遣いや姿勢。

 先輩に好きになってもらえる様に、必死になって努力したから。





 でも、違った。



私は遊ばれたのだ。




 

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